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ロッカーの処分方法は、種類や材質によって大きく異なります。
処分方法を誤ると、不法投棄になり、法に触れる可能性があるので注意が必要です。
その反面ロッカーの材質によっては、状態を問わず価値が認められ、高く買い取られる可能性があるのも、ロッカーの特徴です。
ロッカーの処分を考えるなら、まず買取できる可能性を探し、どうしても処分方法が見つからない場合は廃棄処分を検討するのがよいでしょう。
買取相場や撤去費用もご紹介していますので、ロッカーを処分したい方は、ぜひ参考になさってください。
この記事でわかること
- 処分の方法が異なるロッカーの種類
- ロッカーの処分方法
- ロッカーを処分する際の注意点
- ロッカーの撤去費用
ロッカーの種類
ロッカーといっても材質は多種多様です。
材質によって処分方法が異なるため、まずロッカーの種類を、素材と用途の観点で確認しておきます。
ロッカーの素材には、主に次の4種類があります。
- スチール製ロッカー
- プラスチック製ロッカー
- 木製ロッカー
- 木金ロッカー
それぞれの特徴をまとめたものが、以下の表です。
ロッカーの種類 | 素材 | 特徴 | 主な利用シーン |
---|---|---|---|
スチール製ロッカー (更衣室ロッカー) | スチール(鋼鉄) | ・強度が高い ・重い | オフィスの更衣室など |
プラスチック製ロッカー | ABS樹脂などのプラスチック | ・錆びない ・比較的軽い | 学校・病院など |
木製ロッカー | 木 | ・格調や温かみがある ・湿度に弱い ・重い | 学校・病院等の施設家庭など |
木金ロッカー | 木とスチール | ・格調や温かみがある ・重い | 学校・病院等の施設家庭など |
なお木金ロッカーとは、扉が木製で本体がスチール製のロッカーです。
ほとんどの場合で木製ロッカーの一種として取り扱うため、本記事でも木製ロッカーに含んでご紹介します。
またスチール製ロッカーには、「更衣室ロッカー」という呼称があります。
更衣室で使われることが多いことに由来するものです。
ただしこの記事では、材質に基づいた名称である「スチール製ロッカー」として解説しますので、ご了承ください。
ロッカーの処分方法
ロッカーの処分方法は、次の3つの要素を総合して判断します。
- 材質
- サイズ
- 用途
特に重要なのが、用途です。
家庭で使用したロッカーであれば、自治体のゴミとして処分できることもあります。
しかし企業や事業所等で使用したロッカーを捨てる際は、素材やサイズを問わず、産業廃棄物として処分しなければなりません。
この記事ではロッカーの処分方法を7つご紹介します。
それぞれの概要をまとめたものが、次の表です。
家庭使用 のロッカー | 会社使用 のロッカー | 注意点 | |
自治体のゴミ | ⚪︎ | × | サイズによって対応しないこともある |
廃金属の回収業者 | ⚪︎ | ⚪︎ | スチールなどの金属製のみ |
オフィス家具の買取業者 | × | ⚪︎ | ─ |
リサイクルショップ | ⚪︎ | ⚪︎ | ─ |
フリマアプリ等 | ⚪︎ | ⚪︎ | 送料の負担に要注意 |
不用品回収業者 | ⚪︎ | × | ─ |
産業廃棄物の回収業者 | × | ⚪︎ | ─ |
ご自身が処分したいロッカーが、家庭で使用したものなのか、オフィス等で使用したものなのかにご注意いただきながら、最適な方法をご検討ください。
なお家庭用として販売されていたロッカーであっても、オフィスなどで使用した場合は、事業用のロッカーに分類されますので、ご注意ください。
自治体のゴミとして処分する
家庭で使用したロッカーであれば、サイズや材質による分別は必要ですが、粗大ゴミとして廃棄処分できます。
ロッカーを素材ゴミとして捨てる際にかかる料金の目安
- 200円〜3,000円程度
例えば東京都世田谷区で、家庭で使用したロッカーを捨てる際の分別方法と処分にかかる費用は、次の通りです。
サイズ | 粗大ゴミの料金 | 注意点 |
---|---|---|
最大辺及びその次に長い辺の合計が140cm以下 | 400円 | ・金属製の場合はロッカー ・金属製以外の場合はタンスとして処分を申し込む ・解体した場合も、解体前のサイズで料金を算定 |
最大辺及びその次に長い辺の合計が140cm超200cm以下 | 800円 | |
最大辺及びその次に長い辺の合計が200cm超270cm以下 | 1,200円 | |
最大辺及びその次に長い辺の合計が270cm超 | 2,000円 |
大阪市で家庭で使用したロッカーを捨てる場合の料金
幅・奥行・高さの合計 | 粗大ゴミの料金 |
---|---|
1.5m未満 | 200円 |
1.5m以上2m未満 | 400円 |
2m以上2.5m未満 | 700円 |
2.5m以上 | 1,000円 |
なお一部自治体では、解体してサイズを小さくすることで可燃ゴミや不燃ゴミとして捨てられる場合があります。
ただロッカーはその用途に合わせて、簡単には破損しないように強固に作られた家具です。
解体するのは、容易ではありません。
ロッカーを解体する場合の留意点
- パワーの強い業務用の電動工具の用意が必須となる
- 広い作業スペースを確保する手間がかかる
また万が一にもケガをするリスクを考えると、ロッカーを解体して一般ゴミとして処分するのは、かなりの困難を伴う作業です。
しかし家庭で使用したロッカーの搬出が難しく、どうしても解体方法を知る必要がある、といったケースも想定されます。
この場合は、ロッカーを組み立てるのと逆の手順でパーツを一つずつ取り外すことで、解体できます。
具体的な手順は、以下の通りです。
ロッカーの解体方法
- 仕切り板を外す
- 扉を取り付けてあるネジや接続金具を壊して、扉を外す
- ロッカーのパーツが接続されている部分を、電動のこぎりなどで切る
ロッカーのパーツは大変重量がありますので、足の上に落としたり、指を挟んだり、といったケガの危険があります。
また切断面は鋭利なため、軽く触れただけで皮膚が切れることがあるため、厚手の軍手を着用して作業なさってください。
また切断の過程で、切りくずが大量に出ます。
周囲を養生した上で作業することも大切です。
廃金属の回収業者に買取依頼する
家庭・会社いずれで使用したロッカーであっても、スチールなどの金属製であれば、廃金属の回収業者に買取を依頼できます。
古いロッカーや傷ついたロッカーでも買取ができます。
ロッカーの買取価格の目安
小型のロッカー | 一台あたり400円程度 |
大型のロッカー | 一台あたり1,000円程度 |
しかし金属の種類によって価格は変動するので、必ずしも高値で買い取られるとは限りません。
また出張買取を依頼した場合、出張料と相殺されて、ほとんど手元にお金が残らない可能性もあります。
近隣に廃金属の回収業者があり、かつ自分で持ち込みできる場合は、検討するとよいでしょう。
オフィス家具の買取業者に依頼する
会社などで使用したロッカーの処分を考えるなら、まずオフィス家具の買取専門店に見積もりを依頼するのがおすすめです。
オフィス家具の買取専門店による買取事例
商品詳細 | 買取金額 |
---|---|
鍵付きロッカー8人用・上下段タイプ | 7,000円 |
多人数用ロッカー | 20,000円〜30,000円 |
スチールロッカー | 50,000円 |
業務用のロッカーの中古品は流通量が少ないことから、使用済み品であっても、傷がなく鍵等の紛失がないものであれば、高価買取されることも少なくありません。
また同じ型のロッカーを複数台買取依頼する、他のオフィス家具も一緒に買取依頼する、といった場合は、査定額が高くなる傾向があります。
ロッカーの修繕できるスキルを保有した買取業者であれば、多少の傷や故障があっても、買取対応が可能です。
ロッカーを廃棄処分する場合は、少なからずコストがかかります。
コストを抑えてロッカーを処分するなら、まずはオフィス家具に特化した買取専門店にご相談ください。
リサイクルショップに買取依頼する
家庭・会社のいずれで使用したロッカーも、素材を問わず、リサイクルショップに買取依頼できます。
リサイクルショップでのロッカーの買取実績は、以下の通りです。
商品詳細 | 買取金額 |
---|---|
スチールロッカー・鍵付き・2人用 | 2,000円 |
スチールロッカー | 8,000円 |
スチールロッカー・鍵付き・12人用 | 15,000円 |
KOKUYO・スチールロッカー・美品 | 25,000円 |
スチールロッカー(他のオフィス家具も一緒に買取) | 25,000円 |
スチールロッカー(他のオフィス家具も一緒に買取) | 35,000円 |
スチール製のロッカーや、鍵付きのもの、有名メーカーのものは、高値がつきやすい傾向です
なおリサイクルショップを利用する顧客は主に家庭用品を求めています。
よって、店舗によってはオフィス用のロッカーの買取に対応しない、もしくは買取できても査定額が低い可能性はあります。
しかしグループ企業内にオフィス関連製品を販売するルートがある場合は、会社で使用したロッカーでも買取できることがあります。
いくつかのリサイクル業者に見積もりを依頼して、比較検討するのがおすすめです。
フリマアプリやネットオークションに出品する
オフィス家具の専門店やリサイクルショップで希望する査定額が提示されなかった場合は、フリマアプリやネットオークションに出品することもご検討ください。
フリマアプリやネットオークションを利用すると、出品や発送、梱包といった手間がかかります。
しかし希望する価格で出品できるのはメリットです。
家庭・会社、いずれで使用したロッカーであっても、フリマアプリやネットオークションに出品することができます。
フリマアプリでの実際の取引実績の事例は、以下の通りです。
商品詳細 | 買取金額(税込) |
---|---|
スチールロッカー・鍵付き・1人用 | 6,000円(送料着払い) |
スチールロッカー・4人用 | 9,000円(送料着払い) |
貴重品ミニロッカー | 10,500円(送料込み) |
KOKUYO(コクヨ)・シリンダー錠付き・6人用 | 18,600円(送料込み) |
ガンロッカー・警視庁新規格対応・傷あり | 24,000円(送料着払い) |
フリマアプリでは、さまざまな種類のロッカーが取引されています。
また多少の傷や故障箇所があっても、高価に買い取られているのが特徴です。
フリマアプリ等を利用してロッカーを売る際の注意点
- 梱包・発送の手間がかかる
- 送料が高い
- イメージ違いや情報不足、誤解による購入者とのトラブル
- すぐに処分できない可能性がある
ロッカーはサイズが大きく重量もあるため、梱包資材の用意や梱包といった発送の準備は容易ではありません。
宅配会社の提供する、家具などの配送サービスを利用すれば、梱包の手間が省けます。
しかしその分送料が高くなるので、出品価格を慎重に検討しないと損する可能性もあるでしょう。
費用を抑えるポイント
- 送料着払いを利用する
- 直接引き取りのみに対応する
またフリマアプリやネットオークションは個人間の取引になるため、購入者とのトラブルにも注意しなければなりません。
出品の際の記載情報
- メーカー
- 色やサイズ
- 購入時期
- 使用した状況や頻度
- 細かな傷の有無
- 破損箇所の有無
- 備品の紛失の有無
購入者は、商品詳細の情報だけで購入するか否かを判断するため、商品の魅力をアピールすることは大切です。
しかし悪意はなくとも、商品情報の記載漏れや誤記入があると、思わぬトラブルに発展する可能性があります。
傷等がある場合はその部分の写真を撮影し、商品の紹介写真に掲載してあらかじめ周知するなどの対策が必要です。
またフリマアプリやネットオークションは、出品したからといってすぐに買い手が見つかるわけではありません。
ニーズがなければ長期間に渡って買い手が見つからない可能性もあり、いつ処分できるか読めないのが弱点です。
フリマアプリやネットオークションは、ロッカーの処分を急がない場合に検討したい方法であるといえます。
不用品回収業者に引き取りを依頼する
家庭で使用したロッカーで、次のような場合は不用品回収業者に引き取りを依頼を検討してみるのがいいでしょう。
- リサイクルショップなどで値段がつかないロッカーの場合
- 他にも廃棄処分したいものがある場合
- 引越しなどですぐにロッカーを処分したい場合
買取にも対応している不用品回収業者に依頼すれば、不用品の回収料金から相殺されるため、安価に不用品の処分ができます。
ただし会社などで使用したロッカーの場合、不用品回収業者には依頼できないことがあるのでご注意ください。
先述の通り会社で使用したロッカーを捨てる場合は、産業廃棄物に分類されます。
そして産業廃棄物を回収処分するためには、不用品回収業者を営む際とは異なる許可を取得していなければなりません。
無資格で営業している不用品回収業者もあるため、不用品回収業者に依頼する際は、以下の資格を取得しているか確認の上で、見積もりを依頼してください。
利用目的 | 必要な資格 |
---|---|
家庭で使用したロッカーなどの不用品を処分する | 一般廃棄物収集運搬業許可 |
ロッカーなどの買取を依頼したい | 古物商許可 |
事業所など業務で使用したロッカーなどの不用品を処分する | 産業廃棄物収集運搬業許可 |
産業廃棄物の回収業者に依頼する
会社で使用したロッカーであり、かつ専門業者などで値段がつかない場合は、産業廃棄物の回収業者に回収処分を依頼してください。
ただしこれはあくまでも最終手段と認識するのがよいでしょう。
ロッカーの数量やサイズにもよりますが、かなり料金がかかる可能性は否めません。
また産業廃棄物の回収業者は、契約している顧客以外の回収依頼を受け付けていない場合があります。
回収依頼できたとしても、料金が割高になることもあるので見積もりでご確認ください。
特にオフィスなどで広く使用されるスチール製のロッカーは、買取できるケースが多々あります。
例えば、
- オフィス移転
- 業態変更
- 廃業
さまざまな都合で大量にオフィス用品を処分したい場合は、まずオフィス家具の買取専門業者に依頼するのが妥当です。
万が一買値がつかないロッカーでも、特にスチール製のロッカーであれば金属自体に価値があるため、無償で処分を依頼できます。
また金属製のロッカーであれば、廃金属の業者に依頼するのもよいでしょう。
不要なロッカーを処分しながらお金が戻ってくるので、お得です。
それでも引取先が見つからない場合は、産業廃棄物の回収業者に依頼する、といった流れをとるのが、最もローコストにロッカーを処分する方法です。
ロッカーの撤去費用
会社などの事業用で使用したロッカーの撤去をオフィス家具の買取専門店やリサイクルショップに依頼する場合、撤去にかかる費用は、買取料金から相殺されます。
万が一買値がつかなかった場合でも、スチール製品のロッカーは廃金属としての価値があることから、撤去費用を請求されないケースも少なくありません。
ただしスチール製のロッカー以外で買値がつかない場合は、撤去する製品の数やサイズによって、10,000円程度の費用がかかることがあります。
まずは見積もりを依頼して、撤去費用と買取金額を算定した上で、依頼するか否かをご検討ください。
また家庭で使用したロッカーを撤去依頼する場合は、不用品回収業者に依頼するのがよいでしょう。
例えばくらしのマーケットでロッカーの撤去を依頼した場合、8,000円程度から依頼できます。
軽トラック1台に乗り切る量であれば、他の不用品も一緒に撤去を依頼できるので便利です。
まとめ
ロッカーは家庭で使用したものか、もしくは会社などの事業所で使用したものかによって、処分方法が大きく異なります。
会社などの事業所で広く利用されるスチール製のロッカーであれば、オフィス家具としての需要だけでなく廃金属としての価値もあるため、廃棄処分する前に買取できる先を探すのがおすすめです。
ただ家庭で使用したロッカーであり、かつスチール製以外の材質の場合は、買取されにくいため、廃棄処分の方法を探す必要があります。
この時に他にも処分したいものがあれば、不用品回収業者に依頼することをご検討ください。
不用品回収業者なら、家庭から排出された不要な品を、分別や搬出の手間なく簡単に処分できます。
買取に対応している業者であれば、安価に不用品を処分することも可能です。
とはいうものの、初めて不用品回収業者を利用する場合、どうやって探せばよいのか迷うでしょう。
またホームページなどの情報だけではわからない、実際に利用した人の感想も気になるところです。
不用品回収業者を探す際は、ぜひ「不用品回収モール」をご利用ください!
不用品回収モールには、当サイトのコンセプト(ぼったくりなどの被害を防ぎたい)に賛同いただいている企業様を掲載しております。
ぜひ当サイトに掲載されている企業/回収業者様を一度ご検討いただき、もし何かご不満などがございましたら、当サイトへ口コミをお寄せください。