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セニアカー(シニアカー)の処分は難しく、自治体の粗大ゴミに出せないケースが多々あります。
セニアカー(シニアカー)を廃棄処分すると手間もコストもかかるため、買取依頼などの方法を検討するのがよいでしょう。
そこでこの記事では、体の不自由な方の暮らしを便利にする乗り物であるセニアカー(シニアカー)を、簡単かつお得に処分する方法をご紹介します。
この記事でわかること
- セニアカー(シニアカー)の処分方法
- セニアカー(シニアカー)をお得に処分する方法
- セニアカー(シニアカー)を処分する際の注意点
セニアカー(シニアカー)を便利に使いこなすために、ぜひ最後までお付き合いください。
セニアカー(シニアカー)とは
セニアカー(シニアカー)は、三輪または四輪の一人乗り電動車両(バッテリーカー)です。福祉器具の一種に分類されています。
徒歩や自転車での移動に不便や不安を感じる方が気軽に外出できるよう、外出時の移動をサポートする乗り物です。ただし道路交通法上は車両ではなく、歩行者に分類されます。
そのためセニアカー(シニアカー)で走行する際は、車道ではなく歩道を走行しなければなりません。
なお広く「セニアカー」という呼称が使われていますが、「セニアカー」とは自動車メーカーのスズキが商品登録している商品の名称です。
正確には、福祉器具の「シニアカー」の一つが「セニアカー」という位置付けです。
しかし実際は「セニアカー」と「シニアカー」は同じものを意味する言葉として使われていることから、本記事では『セニアカー(シニアカー)』と表記しています。
セニアカー(シニアカー)を「電動カート」と呼ぶことがあり、車椅子(電動車椅子)と混同されることがあります。
ただし両者は異なる製品であり、用途も処分方法も異なります。
セニアカー(シニアカー)と車椅子(電動車椅子)の違い
製品名称 | 利用する方 | 用途 |
---|---|---|
セニアカー(シニアカー) | 自力歩行が可能な方 | 日常的な外出のサポート |
車椅子(もしくは電動車椅子) | 自力歩行が困難な方 | 日常生活全般のサポート |
セニアカー(シニアカー)の処分方法7選
セニアカー(シニアカー)は、以下の7つの方法から検討する必要があります。
- セニアカー(シニアカー)の専門店・中古販売店に買取依頼する
- 福祉用品の買取専門店・中古販売店に買取依頼する
- リサイクルショップに買取依頼する
- フリマアプリやネットオークションに出品する
- セニアカー(シニアカー)の販売店に回収を依頼する
- 不用品回収業者に引き取りを依頼する
- 寄付・寄贈する
なおほとんどの自治体が、セニアカー(シニアカー)の回収処分に対応しておらず、粗大ゴミとして排出できません。各自治体の粗大ごみの取り扱い
自治体名 | 粗大ゴミとしての回収の可否 | 処理料金 | 注意点 |
---|---|---|---|
世田谷区 | 不可 | ─ | ─ |
台東区 | バッテリーを外せる場合のみ可 | ・1,600円 | バッテリーは回収不可 |
川崎市 | 可 | セニアカー(シニアカー)の一番長いところの長さ ・30cm以上50cm未満:200円 ・50cm以上180cm未満:500円 ・180cm以上200cm未満:1,000円 | ・バッテリーを取り外す ・バッテリーとセニアカー(シニアカー)本体それぞれに粗大ゴミ処理券を購入する |
大阪市 | 不可 | ─ | 電動車椅子の場合 ・バッテリーを外して全体を紐で縛るなどの養生をすれば粗大ゴミとして回収可能 |
自治体によってゴミの回収対象品目や取り扱いは異なります。
廃棄処分を考える場合は、お住まいの自治体にご確認ください。
セニアカー(シニアカー)の専門店・中古販売店に買取依頼する
セニアカー(シニアカー)の処分を検討するなら、まず専門店や中古販売店で見積もりをとるのがおすすめです。
セニアカー(シニアカー)は毎年モデルチェンジがある製品ではないため、型式が古く廃盤になっている場合でも、人気のあるモデルは高く買い取られる傾向があります。
7年程度前のモデルでも買取が見込めるので、見積もりを依頼するのが得策です。
自社で修理できる設備や技術がある業者であれば、故障したセニアカー(シニアカー)でも買取依頼できることがあります。
また、自社で中古品の販売ルートがある業者では、高価に買取される傾向です。
セニアカー(シニアカー)の買取参考価格
商品詳細 | 買取参考価格 |
---|---|
スズキのセニアカー(シニアカー)・ET4E7 | 13,000円〜50,000円 |
ホンダのセニアカー(シニアカー)・モンパルML200 | 22,000円〜47,000円 |
高く買い取られるセニアカー(シニアカー)の特徴は、次の通りです。
- 人気のあるモデル
- 4輪タイプのセニアカー(シニアカー)
- 取り扱い説明書などの付属品が揃っている
- 複製した鍵がすべて揃っている
故障しているから、傷があるから、と諦める前に、まずはいくつかの業者に査定を依頼してください。
福祉用品の買取専門店・中古販売店に買取依頼する
福祉用品の買取や中古販売店で、セニアカー(シニアカー)を取り扱う業者であれば、買取を依頼するのもよいでしょう。
セニアカー(シニアカー)の他にも介護福祉関連用品があれば、一緒に買取依頼してください。
査定結果がよくなることがあります。
また長期間使用せず保管してあった場合や、汚れがついている場合は、全体を清掃してから買取依頼してください。
販売前に業者が清掃点検しますが、買取査定の段階での状態がよい方が、高く買取されやすくなります。
リサイクルショップに買取依頼する
リサイクルショップに、セニアカー(シニアカー)の買取を依頼できることもあります。
電動機器や福祉関連用品の取り扱いがあるリサイクルショップであれば、セニアカー(シニアカー)も高値で買取する可能性があります。
セニアカー(シニアカー)を買取依頼する際の参考価格
商品詳細 | 買取参考価格 |
---|---|
スズキのセニアカー(シニアカー)・ET4D・中古 | 220,000円 |
スズキのセニアカー(シニアカー)・ET3C・中古 | 50,000円 |
セリオ・遊歩スマイル | 150,000円 |
クボタ・ラクータースマイル | 40,000円 |
福祉用品の買取専門店と同様に、リサイクルショップに買取を依頼する際は、付属品や複製した鍵など一式を揃えて買取に出してください。
購入時点に近い状態であるほど、査定結果がよくなります。
フリマアプリやネットオークションに出品する
セニアカー(シニアカー)は、フリマアプリやネットオークションに出品することができます。
フリマアプリやネットオークションでは、故障等がなくすぐに使用できる状態のセニアカー(シニアカー)でないと、買い手が見つかりにくい傾向です。
しかし、状態がよいものであれば、リサイクルショップ等より高値で売却できることもあります。
また、レンズやウインカーといった部品だけでも取引されているので、付属品などがあれば出品するのもよいでしょう。
フリマアプリでの取引実績の事例
商品詳細 | 買取参考価格 |
---|---|
ホンダ・セニアカー(シニアカー)・ウィンカーレンズ・CB450 | 1,500円(送料込み) |
ホンダ・セニアカー(シニアカー)・フロントウィンカー・CB450 | 2,200円(送料込み) |
スズキ・セニアカー(シニアカー) カバー・純正 | 3,000円(送料込み) |
トヨタ・セニアカー(シニアカー)・エブリデー・中古品 | 58,000円(送料込み) |
スズキ・セニアカー(シニアカー)・ET4D・中古購入品 | 125,000円(送料込み) |
スズキ・セニアカー(シニアカー)・ET4D9・中古美品 | 134,000円(直接引き渡し) |
スズキ・セニアカー(シニアカー)・ET4D9・使用頻度少ない中古品 | 235,000円(送料着払い) |
ただしセニアカー(シニアカー)はサイズが大きいため、送料の負担が大きい商品です。
梱包の手間や梱包資材の用意も、容易ではありません。
直接引き取りできる方に限定したり、着払いで発送したりといった工夫をしましょう。
セニアカー(シニアカー)の販売店に回収を依頼する
セニアカー(シニアカー)のメーカーによっては、自社で製造販売した製品に限り、不要になった場合は回収処分に対応しています。
ただし対応窓口はメーカーではなく、メーカーの代理店や販売店です。
例えばセニアカー(シニアカー)の主要メーカーであるスズキ・ホンダともに、販売店への連絡を案内しています。
何度も問い合わせる手間を減らすために、メーカーではなく購入店舗に直接問い合わせるのがよいでしょう。
販売店にセニアカー(シニアカー)の引き取りを依頼する際は、料金がかかります。
スズキの場合
- セニアカー(シニアカー)の処分料:5,000円
- 出張費:5,000円
- 交通費
- 高速代 (必要に応じて)
条件は、以下の2点です。
- スズキの販売店もしくは代理店で購入したセニアカー(シニアカー)のみ
- 出張対応地域は、スズキの営業所のあるエリア内
販売店やお住まい先と店舗の距離などの条件によって、回収にかかる費用は異なります。
メーカーに回収を依頼する際は、お近くの販売店や代理店にお問い合わせの上、費用の見積もりをなさってください。
不用品回収業者に引き取りを依頼する
買い手が見つからないセニアカー(シニアカー)を、できるだけコストや手間をかけずに処分する方法として有効なのが、不用品回収業者に依頼することです。
不用品回収業者に依頼すれば、セニアカー(シニアカー)はもちろんのこと、他の不要な品も一緒に処分できるので便利です。
遺品整理や生前整理、引越しなどの一環でセニアカー(シニアカー)を処分する場合は、ぜひ検討したい方法です。
ほとんどの場合、不用品業者に回収料金は、トラック1台につきいくら、といった料金体系をとります。
しかし不用品回収業者によっては、セニアカー(シニアカー)を1台単位で引き取りできるケースもあるので、セニアカー(シニアカー)だけすぐに処分したい場合にご検討ください。
なおセニアカー(シニアカー)1台の引き取りを不用品回収業者に依頼した場合の料金の目安は、およそ12,000円から20,000円です。
A社 | 12,000円+出張料金(0円〜6,600円) |
B社 | 5000円+人件費(12000円~15000円・作業員1人あたり) |
ただし不用品回収業者は、対応可能なエリアが限定されていることが多い傾向があります。
ご依頼の際は、セニアカー(シニアカー)の受け渡しをする住所地が不用品回収業社の対応可能なエリア内であるか、ご確認ください。
また社会的な需要の高まりを受けて、悪質な業者も増えています。
無資格で営業するものや、作業当日に多額の追加料金を請求するといったケースが報告されており、トラブルにつながるケースも少なくありません。
不用品回収業者に依頼する際は、複数の業者から見積もりを取って、比較検討することが大切です。
寄付・寄贈する
故障等がなく状態がよいセニアカー(シニアカー)は、寄付や寄贈できます。
社会貢献につながる、価値のある処分方法です。
寄付先には、次のようなものがあります。
- 国内外で社会福祉サポートする団体
- チャリティーイベント主催者
- 自治体の関連施設
寄付・寄贈したセニアカー(シニアカー)は、そのまま施設などで活用されることもあれば、売却してお金に変えてから、支援金として活用されるケースもあります。
そのため寄付や寄贈に際しては、通常使用に支障がないセニアカー(シニアカー)であることが必須です。
また自分で持ち込まなければならないため、送料の負担や運搬の手間がかかる点も考慮する必要があるでしょう。
また寄付・寄贈は、常時受付しているわけではありません。
セニアカー(シニアカー)の寄付・寄贈が可能か、あらかじめ寄付・寄贈したい方に確認の上で手配を進めてください。
まとめ
セニアカー(シニアカー)を処分する際は、まず買取依頼できないか検討するのがおすすめです。
状態がよいセニアカー(シニアカー)であれば、高く買い取られる可能性は十分にあります。
しかし故障しているなどの事情で廃棄処分しなければならない場合は、不用品回収業者に依頼すると便利です。
セニアカー(シニアカー)はほとんどの場合で粗大ゴミとして捨てることができませんが、不用品回収業者に回収依頼すれば、どのような状態でも引き取り依頼できます。
また買取に対応している不用品回収業者に依頼すれば、安価に不用品回収を依頼することも可能です。
セニアカー(シニアカー)の引き取りを不用品回収業者に依頼する場合は、業者選びに「不用品回収モール」をご活用ください。
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