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一斗缶やドラム缶は、塗料や油などの液体を大量に保管できる容器として重宝します。
ただ、一斗缶やドラム缶を購入したり使用する場合、中身を使い切った後の処分方法についても正しく把握しておかなくてはいけません。
特に、サイズが大きく重量のあるドラム缶は、処分方法が限られるので注意が必要です。
この記事では、一斗缶やドラム缶の正しい捨て方について紹介していきます。
一斗缶やドラム缶を処分する際の注意点についても紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
一斗缶・ドラム缶の特徴と違い
一斗缶・ドラム缶の処分方法
一斗缶やドラム缶を処分する際の注意点
一斗缶・ドラム缶の特徴や違いとは

一斗缶・ドラム缶は基本的に同じ材質でできている缶ですが、それぞれどのような特徴や違いがあるのか実際に知っている人は少ないです。
ここからはそれぞれの特徴と違いについて解説します。
一斗缶の特徴

一斗缶は金属の容器で、容量が18Lの缶です。
一斗缶の「斗」は昔使用されていた体積を表す単位で、「1斗 = 約18リットル」になるため、現在のJIS規格での正式名称は「18リットル缶」になっています。
業務用として使用されることが多く、塗料や溶剤などが入っていることが多いです。
また、食材でも用いられることがあり、油や醤油といった液体だけでなく、せんべいや牡蠣などの固形の食材であっても一斗缶に入れられることがあります。
ドラム缶の特徴

ドラム缶は金属製の大型の缶で、日本では200L以上の大容量のものがドラム缶とされています。
基本的には鋼鉄で作られていることが多く、ガソリンや灯油などの燃料油から、塗料や溶剤、化学薬品など幅広い工業材料や液体の製品が入れられます。
ドラム缶は工業製品の運搬・貯蔵の用途で用いられることが多いです。
一斗缶・ドラム缶の処分方法4選

空になった一斗缶やドラム缶の主な処分方法として、次の方法があげられます。
- 自治体の一般ゴミとして処分する(一斗缶のみ)
- リユース業者に回収してもらって処分する
- 不用品回収業者に回収してもらって処分する
- 欲しい人・必要な人に譲って処分する
それぞれの処分方法について詳しく解説していきます。
【一斗缶のみ】自治体の一般ゴミとして処分する
一斗缶は、一般ゴミとして自治体に回収してもらえます。
※「ドラム缶」は自治体の一般ゴミや粗大ゴミとして処分することはできないので、ご注意ください。
主な自治体の一斗缶のゴミ区分は以下のとおりです。
自治体 | ゴミ区分 | |
---|---|---|
北海道札幌市 | 中身が調味料のもの:びん・缶・ペットボトル 中身が油のもの:燃えないゴミ | |
東京都 | 世田谷区 | 資源ごみ ※塗料が入っていたものは不燃ゴミ |
大田区 | 不燃ゴミ | |
神奈川県 | 横浜市 | 粗大ゴミ |
川崎市 | 空き缶・ペットボトル ※食用油が入っていたもの以外は粗大ゴミ | |
新潟県新潟市 | 燃やさないゴミ | |
愛知県名古屋市 | 食品・飲料用:空き缶 それ以外:不燃ゴミ | |
大阪府大阪市 | 資源ゴミ ※中身を出し切って処分できないものは普通ゴミ | |
京都府京都市 | 缶・びん・ペットボトル | |
福岡県北九州市 | 家庭ゴミ |
一斗缶は、不燃ゴミや空き缶として分別されるケースが一般的です。
ただし、中身によって区分が異なったり、横浜市のように粗大ゴミとして処分する必要がある自治体もあるので、処分する際はどのゴミ区分に分類されるかよく確認した上で処分する必要があります。
リユース業者に回収してもらって一斗缶やドラム缶を処分する
先述したとおり一斗缶は自治体のゴミとして処分できますが、ドラム缶を処分できる自治体はほとんどありません。
そんなドラム缶の処分方法として最もスタンダードなのが、リユース業者に回収してもらって処分する方法です。
リユース業者の中にはドラム缶を回収している業者があり、不要になったドラム缶を回収してリサイクルをしています。

買い取りをおこなっている業者も多く、処分するドラム缶の本数によっては結構な副収入になるケースも少なくありません。
業者にもよりますが、ドラム缶だけでなく一斗缶の買い取りをおこなっている業者もあります。
リユース業者に一斗缶やドラム缶を買い取ってもらう際の大まかな流れは、以下のとおりです。
リユース業者を利用する際の流れ
- 問い合わせ
- 現物確認
- 見積作成
- 回収
どんな業者に依頼する場合であっても、一旦処分する一斗缶やドラム缶の現物を確認した上で、見積もりを作成し回収をおこなうという流れになります。
ただし、一斗缶やドラム缶は何でも回収してもらえるというわけではなく、以下のような缶は回収を断られてしまう場合もあるので注意してください。
- 汚れのひどいもの
- サビのひどいもの
- 大きな凹みのあるもの
不用品回収業者に一斗缶やドラム缶を回収してもらう
ここまで紹介してきたように、一斗缶やドラム缶の処分方法はそう多くありません。
ドラム缶については回収自体を行なっていない自治体が多いため、リユース業者による回収で処分するのが一般的ですが、「リユース業者が近隣にない」というケースもあります。
そういったケースでおすすめなのが「不用品回収業者」です。
不用品回収業者はさまざまな不用品の回収を行なっており、一斗缶やドラム缶であっても回収可能です。
一斗缶やドラム缶以外の不用品もまとめて回収してもらえるため、処分したい不用品が複数ある場合も重宝します。
また、部屋や建物からの搬出もおこなってくれるので、処分したい一斗缶やドラム缶や他の不用品が大量にある場合も効率的に処分可能です。
一方、不用品回収の料金には定価といった概念がなく、業者によって料金が大きく異なります。

不用品回収業者に一斗缶やドラム缶の回収を依頼する際は複数の業者の料金を比較し、より良心的な業者に回収を依頼するようにしましょう。
欲しい人に一斗缶・ドラム缶を譲って処分する
一斗缶やドラム缶は、欲しい人に譲ることで処分することも可能です。
衛生面がそれほど気にならない塗料や灯油であれば、中身が入っている状態でも譲渡できる可能性が高いでしょう。
友人や知人など身近な人で引き取ってくれる方や欲しい方がいれば、ぜひ譲って処分しましょう。
また、「ジモティー」などの掲示板やSNSで一斗缶やドラム缶が欲しい人を募って譲渡先を探すという方法もあります。
譲って処分する場合は、後々のトラブルを未然に防ぐためにも、中に入っている液体や入っていた液体の種類をしっかりと伝えるようにしましょう。
「引き取りに来れる方のみ」など、譲渡の条件を明確にした上で募集をかけることもトラブルを起こさないためには重要なポイントとなります。
一斗缶やドラム缶を処分するときの注意点

実際に一斗缶やドラム缶を処分する場合、以下の3点があげられます。
- 中身を捨ててから処分する
- 業務で使用したものは産業廃棄物として処分する
- 解体処分は避ける
それぞれの注意点について詳しく解説していきます。
1. 中身を捨ててから処分する
一斗缶やドラム缶を処分する場合、必ず中身を捨ててから処分するようにしてください。
塗料など粘着性の高い液体が入っている場合は、中身を捨てきるのが難しいケースもありますが、基本的には中身を捨ててから処分するのがマナーとなっています。
一斗缶やドラム缶の中身の処分方法は、缶の中に入っている液体の種類によって異なります。
一斗缶やドラム缶に入っていることが多い主な液体の処分方法は、以下のとおりです。
液体の種類と処分方法
液体の種類 | 処分方法 |
---|---|
ペンキなどの塗料 | ・新聞紙などに塗って処分する ・専用の凝固剤を使用し、固めた上で一般ゴミとして処分する |
パストリーゼなどのエタノール製品 | 水で希釈して排水溝に流す ※量が多すぎる場合は自治体に問い合わせて相談する |
シンナー | 新聞紙や雑巾などの布に染み込ませ、よく乾燥させてから一般ゴミとして処分する |
食用油や灯油などの廃油 | ・少量であれば新聞紙などに染み込ませて一般ゴミとして処分する ・食用油は専用の凝固剤を使用し、固めた上で一般ゴミとして処分する ・大量の灯油は、ガソリンスタンドや購入した店舗で引き取ってもらう |
液体を台所やお風呂場、トイレなどに流して処分できると考えている方もいるかと思いますが、液体の種類によっては詰まりや排水溝の劣化の原因になる可能性もあります。
必ず正しい方法で処分するようにしましょう。
2. 業務で使用した一斗缶やドラム缶は産業廃棄物としての処分が必要になる
一斗缶やドラム缶はサイズが大きく内容量も多いため、一般家庭よりも業務用として用いられることが多いアイテムです。
実際に一斗缶やドラム缶に入った塗料や薬剤を業務で使用し、空になった一斗缶・ドラム缶を処分したいと考えている方も多いのではないでしょうか?
そこで注意しなくてはいけないのが、産業廃棄物についてです。
どういった規模や用途であれ、業務で使用したものを自治体の一般ゴミとして処分することはできません。
業務で使用して発生した不用品やゴミは「産業廃棄物」として処分しなくてはならないと定められています。
産業廃棄物を一般ゴミとして処分した場合は不法投棄とみなされ、「5年以下の懲役または1千万円以下の罰金」など重い罰則が課されます。
不法投棄については「知らなかった」で済まされるようなものではないので、業務において発生した一斗缶やドラム缶のゴミは必ず産業廃棄物として処分するようにしましょう。

産業廃棄物は、産業廃棄物の収集許可を持っている業者に回収を依頼することで処分できます。
3. 解体処分は避ける
一斗缶に比べてサイズが大きく重量のあるドラム缶は処分方法が限られてしまう傾向にあり、処分するのが面倒です。
解体して容量を小さくして、一般ゴミとして処分したいと考えている方も多いのではないでしょうか?
ドラム缶は平タガネやグラインダーを使って解体できますが、とても手間がかかるため解体処分はおすすめできません。
グラインダーの取り扱いに慣れていない方だと、一般ゴミとして回収可能なサイズに解体できるまでに一日以上かかる可能性があります。
平タガネを使用して解体する場合は一週間以上かかってしまうこともあります。
そもそも平タガネやグラインダーを持っていない場合は、購入しなくてはいけないため処分にかかる費用よりも高くつくことが多いです。
何より、解体作業中にケガをしてしまう危険性もあるため、作業に慣れていない方やグラインダー等の取り扱いに慣れていない方は、解体処分はなるべく避けるようにしましょう。
解体を無理に行わず、リユース業者や不用品回収業者に回収してもらうと良いでしょう。
まとめ
不要になった一斗缶やドラム缶の処分方法について紹介してきました。
一斗缶やドラム缶は処分方法が特殊なケースが多いので、状態や条件に合わせて最適な処分方法で捨てるようにしましょう。
- 一斗缶・ドラム缶の状態が良い:リユース業者に回収してもらうのがおすすめ
→状態によっては買取の可能性もあり、副収入が手に入ることも! - 状態が悪い「一斗缶」:自治体の一般ゴミとして処分
- 状態が悪い「ドラム缶」:不用品回収業者に回収を依頼
(※一般ゴミとして回収不可のため) - 解体処分はなるべく避ける
→かなりの手間がかかる&ケガをする可能性もある - 業務で使用した一斗缶・ドラム缶:産業廃棄物として処分する
→産廃業者に依頼して処分する
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