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生活の節目に写真を処分したいと考える方は多いでしょう。しかし、いざとなると見て見ぬふりをしてしまうのも写真ではないでしょうか。
写真はただの紙ですが、それには思い出という厄介なものがつきまとっています。写真を処分する方は、まず目に見えない思い出と折り合いをつけなくてはいけません。
この記事でわかること
- 写真の処分と風水について
- 写真を捨てる前の注意点
- 写真やアルバム・プリクラの具体的な処分方法
もう写真やアルバムの捨て方に悩むことはないように、これからいくつか写真の処分方法を解説していきます。
写真を処分するのは縁起が悪い?
写真には、自分だけでなく身近な家族や友人の顔が写っています。それを処分するのは、申し訳ない気持ちになるし、縁起が悪いのではないかと心配になることもあるでしょう。
しかし、本当に写真を捨てると縁起が悪いのでしょうか。
風水では古い写真は処分した方が良い
運気を上げるために参考にしている方が多い風水。この風水では、古い写真を処分するのは良いことです。
運気を上げるために、風水では良い気が入ってくることをとても大切にしています。1つの場所にたまった水がよどんでくるように、気もめぐりが悪くなるとよどんでしまい、良くないと考えるのです。良い思い出のない写真をいつまでも手元に置いているのは、わざわざ気のめぐりが悪い状態を作っているといえるでしょう。
ですから、風水的に古い写真は安心して処分して良く、決して縁起は悪くありません。
それでも心配なときは捨て方に工夫する
それでも人間の顔が写っている写真を捨てるのに、抵抗を感じる方もいるはずです。どうしても心配なときは、捨て方に工夫をしてみましょう。
以下は風水的にも理にかなっている方法なので、安心して写真を捨てることができるでしょう。
- 写真の表面が見えないように紙などで包み、密閉する
- 包むときに塩を入れるとより良い
直接写真が視線に触れなければ、かなり抵抗感が薄れます。塩はお清めの意味で入れますが、これをすることでさらに気持ちが軽くなるでしょう。
写真の捨て方についてはこちらで詳しく説明しています。
写真を捨てる前に注意したいこと
実際に写真を捨てる前には、注意するべきことがあります。ただ、やみくもに捨てて、後悔することがないようにしましょう。
写真は個人情報だと知っておこう
人の顔が写っている写真は捨てにくいものだと先ほど説明しましたが、ただ捨てにくいだけではありません。
人の顔が写った写真は個人情報です。個人情報保護法では、特定の個人がわかる画像は個人情報だと定義されています。誰かに顔が知られてしまうだけでなく、以下のような危険もあります。
- 写真の背景からどこで撮影したか、何をしていたかが特定される可能性がある
- 制服などから通学している学校が特定される可能性がある
- 住所の特定に至る可能性がある
自分が不用意に捨てた写真から、自分や身近な人の個人情報が漏れてしまわないように、捨て方には注意を払わなければいけません。
写真のデータ化も検討しよう
当たり前のことですが、一度捨ててしまったら、写真は二度と戻ってきません。写真を処分しようと思う理由が、保管のスペースがない、写真が劣化してしまったというものなら、写真のデータ化を検討してみましょう。
写真をデータ化して、DVDやSDカード、クラウドサービスなどに保管すれば、保管スペースや劣化などの問題は解決するはずです。写真のデータ化にはいくつかの方法があります。
スマホアプリを使う
これはGoogleの無料スマホアプリ「フォトスキャン by Google フォト」を使う方法です。
データ化された写真はスマホ内に保存されます。データ化するには、アプリを立ち上げ、データ化したい写真を画面の枠内に収めて、シャッターを押すだけです。
無料で使えることと、操作が簡単なため、スマホを持っている方には最適な方法です。
スキャナーを使う
初期投資が必要になりますが、写真のデータ化にはスキャナーを使うのも良いでしょう。スキャナーにはいくつか種類がありますので、自分に合ったものを選んでください。
- ネガフィルムからスキャンできる「フィルムスキャナー」
- アルバムのまま、写真をスキャンできる「COMBOフィルムスキャナー」
業者に依頼する
写真の量が多いなどの理由で、データ化はできないと考えている方は、業者に依頼すると良いでしょう。以下のような方には、この方法が最適です。
- 写真の処分にわざわざスキャナーなどを購入したくない
- 自分で膨大な数の写真をスキャンしたくない
業者を選ぶときに迷う方もいるかもしれませんが、以前からなじみのあるところに依頼すると良いでしょう。
街中でよく見かける「カメラのキタムラ」では、写真データをDVDに収めてくれます。料金は2,750円以上です。写真のデータ化は今回だけという方は、いろいろな機材を購入するよりも、プロに任せた方がラクな上に経済的かもしれません。
写真を処分する基準を決めておこう
どのようなものであっても、処分をするときになると、あれもこれも捨てられないという事態に陥りやすいものです。そうなると処分に時間がかかるばかりではなく、処分することに挫折する恐れもあります。
写真を処分するためには、前もって基準を決めておきましょう。
- 同じような写真が複数枚ある
- ピンボケしている
- 関係ない人が写り込んでいる
- 良い思い出がない写真
以上のような写真は捨ててしまっても、まったく問題がありません。捨ててしばらくすると、捨てたこと自体を忘れているはずです。
基準を決めて写真を処分していると、ただ捨てているのではなく、より良い1枚を選んでいるのだと気が付きます。
写真を処分するときに感じる『縁起が悪いのではないか』、『捨ててしまって申し訳ない』という不安な気持ちを鎮めてくれるのです。
写真の捨て方
写真は言うまでもなく紙製品です。近年、古紙はリサイクルをするのが当たり前になっていて、多くの自治体で古紙を資源として別に収集しています。
それでは、写真も資源ゴミになるのでは、と考える方もいるかもしれません。
燃えるゴミ
写真に使われている紙はリサイクルができません。資源ゴミとして収集される古紙の中に、写真を混ぜてしまうと再生紙の品質を悪くしてしまいます。写真がリサイクルできない理由は以下の通りです。
- 写真に使われている紙には耐水性があるため処理が困難
- インクの除去が難しい
ですから、写真は燃えるゴミに出す必要があります。しかし先ほども解説しましたが、写真は個人情報になり得るものです。
他人の目にさらされる集積場に、写真の入った袋を置いたままにするのは不安に感じる方もいるかもしれません。そのようなときには、以下の方法で人の視線から写真を守りましょう。
シュレッダーで細断する
写真に誰が写っているのかわからないようにすれば、個人情報は守れます。シュレッダーがあれば、細断すると安心です。
シュレッダーがない場合は、自宅にあるハサミで細断すれば同じ効果が得られますが、シュレッダーは個人情報を守るために、今や一般の家庭にも欠かせません。
手動式のものなら安価でコンパクトですから、写真を処分するのに合わせて購入しても良いでしょう。
漂白剤に漬ける
漂白剤に漬けることで、写真のインクが溶けて白くなります。これで何が写っているかわからない状態になるわけです。
シュレッダーは持っていない、しかしハサミで写真を切るのは面倒という方には、この方法が最適でしょう。漬けて放置すれば、写真から個人情報が漏れる心配はなくなります。
実際のやり方は、以下の通りです。
- キッチンなどで使う塩素系漂白剤を用意
- 水またはぬるま湯に適量を溶かす
- 写真を漬けて30分ほど待つ
漂白剤のボトルには「水5Lに対してキャップ約2杯」などと適量が表示されていますから、参考にしてください。
また30分を過ぎると、塩素系漂白剤の効果は弱まるため、あまり長時間漬ける必要はありません。
- 換気をする
- ゴム手袋をする
- 熱湯に溶かさない
塩素系漂白剤を使う際には、これらの注意点を忘れず、安全に作業をしてください。白くなった写真は燃えるゴミとして捨てましょう。
まとめて紙で包む
もっと簡単に個人情報を守りたいなら、紙に包んで捨てましょう。
先ほどは縁起の良し悪しを気にする方のために、紙に包むという捨て方を紹介しました。しかし、こちらはあくまで個人情報を守るためにすることなので、誰かに見られないことが最優先です。
注意点は以下の通りです。
- 外に写真が出てしまわないように包む
- 外から誰かに見られないように包む
写真をまとめて、直接ガムテープで巻くのも安心できる捨て方です。安易に剥がすことはできなくなりますから、紙で包むよりも一層個人情報が漏れにくくなるでしょう。
アルバムやネガフィルムに注意
写真と一緒に、処分したいアルバムやネガフィルム。しかし自治体によっては、ネガフィルムやアルバムは扱いが違うため、捨て方には注意が必要です。
自治体 | ネガフィルム・アルバムの扱い |
---|---|
横浜市 | ネガフィルム・アルバムともに燃やすゴミ |
柏市 | ネガフィルム・厚くしっかりしたアルバムは不燃ゴミ ただし、薄く簡易的なアルバムは可燃ごみ |
松戸市 | ネガフィルムはプラスチックゴミ 紙製のアルバムは可燃ゴミ プラスチック製ならプラスチックゴミ 金属部分は外して不燃ゴミにすること |
このように扱いがまったく違うため、写真を処分する際には、事前に住んでいる自治体でのネガフィルムやアルバムの捨て方まで、しっかりと確認しておきましょう。
ごみ処理施設に持ち込む
写真が大量にある場合、ゴミ袋の数も多くなりますが、それを一度に集積場に出すと、近隣の方の迷惑になるかもしれません。また、一度に多量のゴミを出すと、収集に料金が発生する自治体もあります。
そのようなときは、自治体の処理施設に直接写真を持ち込むと良いでしょう。埼玉県狭山市の場合、50kgまでは無料で処理をしてくれます。
集積場に出すのと違い、施設の職員に渡した時点ですぐに処分をしてもらえるのがこの方法のメリットです。写真が他人の視線にさらされる時間も短くなります。
お焚き上げで処分する
写真の捨て方について解説してきましたが、どうしても写真を捨てるのに抵抗がある方もいるでしょう。そのような方には、お焚き上げという方法が良いでしょう。
お焚き上げとは、捨てるには忍びないような思いのこもった品物を焼却する宗教儀式です。お焚き上げされた品物は、天に還るともいわれているため、写真を粗末にしたくないと考える方には最適な方法です。
お焚き上げサービスを利用する
以前は神社や寺院に出向く必要がありましたが、現在は自宅にいながらにして、お焚き上げをしてくれるサービスがあります。
やり方は写真やアルバムを箱に詰めて郵送するだけですから、忙しい方にも最適です。
箱のサイズは大小あり、大きなものはLサイズのアルバムが4冊収まります。まとまった量の写真を処分することが可能です。もちろん、提携している神社がお焚き上げをしてくれるため、安心して任せることができます。
神社で写真供養をしてもらう
群馬県藤岡市の富士浅間神社では、毎月写真処分祭を行っており、そこで清められた後に、写真を処分してくれます。神社に直接お願いできますから、一層安心感があるかもしれません。
- 処分料はみかん箱1つ分の写真で5,000円程度
- 写真は郵送・直接神社に持参、どちらでも可能
郵送・持参どちらの場合も、電話かメールでの申し込みが必要です。思い立って急に写真を持参しても受け付けてもらえないかもしれないので、注意してください。
不用品回収業者に依頼する
写真の処分に時間をかけていられないという方は、不用品回収業者に依頼すると良いでしょう。
他にも家具や家電、衣類などの処分したいものがある場合、不用品回収業者なら一緒に持っていってくれるため、片付けが早く終わるかもしれません。
不用品回収業者では、1回の回収につき10,000円程度の料金を設定しているところが多いため、処分したいものが多い方に適している方法です。
他にも不用品回収業者に依頼すると、以下のようなメリットがあります。
- 申し込みから対応してもらえるまでの時間が短いので待たなくて済む
- 早朝や深夜にも対応してもらえるため、どのような生活をしている方にも利用できる
- 写真が大量にあっても、すべて持っていってもらえる
- 買取をしている業者が増えているため、不用品が利益になる可能性もある
個人情報である写真の処分を託すわけですから、不用品回収に必要な許可を自治体から得ている信頼できる業者を選んでください。
一般家庭からの不用品回収には「一般廃棄物収集運搬業許可」が必要で、不用品を販売目的で買い取るには「古物商許可」が必要です。
これらの情報を自社のホームページなどで公開しているなら、信用に値する業者かもしれません。これだけですべて信用できるとは言えませんが、判断材料の1つにはなるでしょう。
不用品回収業者をお探しの場合は、ぜひ「不用品回収モール」をご利用ください!
不用品回収モールには、当サイトのコンセプト(ぼったくりなどの被害を防ぎたい)に賛同いただいている企業様を掲載しております。
ぜひ当サイトに掲載されている企業/回収業者様を一度ご検討いただき、もし何かご不満などがございましたら、当サイトへ口コミをお寄せください。
捨てにくい写真はどうすれば良い?
写真というものは捨てにくいものですが、中でも捨てにくいと感じる写真があります。以下の2つが、捨てにくい写真です。
- 心理的に捨てにくいと感じる写真
- どうやって捨てれば良いのかわからない写真
思い切って捨ててしまうのも良いですが、なるべく自分に負担がかからない方法を考えた方が、写真の処分が嫌にならないでしょう。
せっかく不用な写真を処分して新しい生活に進もうとしているわけですから、自分に負担がかかる捨て方は避けた方が良いはずです。
亡くなった人の写真
自分が撮影した写真の処分には悩まない方でも、亡くなった方の写真は別でしょう。亡くなった方が写っている写真、撮影した写真、どちらも捨て方に困りますが、遺品整理業者に依頼するのが最適です。
亡くなった方の写真を処分している方の多くは、遺品整理の最中かもしれません。遺品整理業者には以下のようなメリットがあります。
- 写真と一緒にその他の遺品も処分できる
- お焚き上げに対応してくれる業者もある
遺品整理をしている方の多くは、大切な人の死で衝撃を受け、疲れ切っています。
遺品を捨てると考えることに罪悪感を覚える方も、お焚き上げで供養をすると思えば気がラクになるはずです。処分する人の心にも寄り添ってもらえるのが、遺品整理業者への依頼だといえるでしょう。
小さなプリクラが大量にある場合
1990年代後半から2000年代前半にかけて、女子中高生の間で流行したプリクラ。プリクラの特徴は1枚がとても小さいことです。
特に小さなプリクラが大量にある場合は、普通にゴミ袋に入れただけではこぼれ落ちてしまう危険もあります。個人情報であることはプリクラも写真と同じです。捨て方には注意をしてください。
プリクラの捨て方は、基本は写真と同じです。
- 燃えるゴミに出す
- 自治体の処理施設に持ち込む
- お焚き上げをする
- 不用品回収業者に依頼する
自分で燃えるゴミに出す場合は、プリクラ同士を紙用の接着剤などで固定してから、ガムテープで全体を巻いて中を見えなくしましょう。個人情報が漏れる危険はかなり減少するはずです。
まとめ
写真の捨て方をいくつか解説してきました。写真を処分するときは、自分の状況にあった方法を選ぶことが大切です。
写真を人目にさらしたくない方は、無理に燃えるゴミに出す必要はないし、時間のない方は、1枚ずつ写真をハサミで細断する必要もありません。
写真はどれも撮影したときには、楽しい思い出の1コマだったはずです。それを処分するのに負担しか感じないというのでは、過去の自分を否定することにもつながります。
過去の自分や身近な方々を大切にするためにも、ぜひ写真は負担がかからず、ラクにできる捨て方を選んでくださいね。