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引っ越し前や年末の大掃除など、節目のタイミングで掃除や片付けをしていると、自然と不要な物って出てきますよね。
そんな時に、「粗大ごみ回収だと間に合わない」「早めに片付けてしまいたい」といった考えから、不用品回収業者に依頼しようと考えている方もいるでしょう。
今回は、そんな方のために「不用品回収業者に見積りを依頼する重要性や交渉術」について解説していきます。
本記事は、不用品回収業者に依頼する前に必ず読んでおいていただきたい内容です!
この記事でわかること
- 相見積りの重要性
- 見積り前に抑えておくべきポイント
- 見積り時の上手な交渉術
- 見積り時の注意点
相見積りが重要である理由
まず、不用品回収業者に依頼しようと思い立ったなら、必ず複数社に相見積りをするつもりで業者探しをしましょう。
不用品回収サービスを提供する業者は、全国各地に存在しますが、料金体系やプランはそれぞれ異なります。
相見積りが必要である理由を以下に整理しますので、参考にしてください。
悪質・ぼったくり業者を回避する
まず重要なことは、悪質な業者に仕事を依頼しないことです。
ホームページは綺麗に作られており、真っ当なビジネスをしているように見せかけているが、実際には不適切な営業を行っていたり、安く回収して不法投棄をしているといった悪質業者とのトラブルの事例があります。
複数社に見積りを依頼することで、悪質業者の不自然な言動に気付くことができるため、結果的に悪質業者に依頼することを回避できるでしょう。
相見積りを依頼したことで、悪質業者が見分けられトラブルを未然に防げたという声も実際にあります。
悪質な不用品回収業者に関しては以下の記事を確認してください。
適正な価格競争を促す
業者に見積りを依頼する際、「相見積りの予定がある」「〇社の中でより好条件の業者に依頼するつもり」といったことを事前に伝えるだけで、業者側の姿勢が大きく変わります。
相見積りの場合、各社から現地調査を行い正確な価格が提示されるうえ、競合他社で不自然な価格が提示されていたら「その金額は異常だ」といったツッコミが入るでしょう。
結果的に、各社の提示額は自然と似通った数字になっていくものです。
各社から優良条件を提示してもらう
「最終的にはどこで決めてくれるのか?」これは業者側にとって絶対に抑えておきたい重要なポイントです。
「少しでも値下げが出来れば依頼してもらえるのか?」「付帯サービスや付加価値があれば決めてもらえるのか?」こういった質問は自然と出てくるもので、回答に応じた特別なサービスを受けられる可能性も出てきます。
相見積りを見越して、様々な特典を用意している業者もいるので、相見積りが重要であることは明白です。
不用品回収業者へ見積りをする前に抑えるポイント
ただ、見積りを複数社に依頼すれば良いわけではありません。
問い合わせた際に、「どれくらいの物があるのか?」「いつまでに処分が必要なのか?」といった業者側も把握しておきたい情報がいくつもあります。
そういった質問に「まだ分からない」「とにかくいっぱいある」といった回答をしては相手に真剣さが伝わりません。
多くの業者には、日々「間違い電話」や「金額だけ知りたい」など依頼に繋がらないような電話も多く入っています。良い条件を引き出すためには、必ずご自身の情報をしっかりと整理しておきましょう。
整理しておくべき情報
- 物量の確認:不用品が何点あるのか、それぞれの大きさ、主さや材質
- 室内・屋外への導線:どこに置いてあるか、トラックまでの導線(階段・エレベーターの有無など)
- 駐車スペースの有無:トラックを止める場所はあるか
- 作業日の期限:いつまでに搬出が必要なのか
また、依頼するきっかけも業者にとっては判断材料になります。
例
- 賃貸物件の引っ越し:退去日に間に合うよう調整が必須であったり、室内の養生が必要になることもあります。
- 空き部屋の不用品処分:鍵の受け渡しや作業日当日に立ち合いが必要になります。
- 家を解体する:解体前なら損壊があっても問題はないので、ドアを外し導線を確保することもできます。
このように状況によって、作業のしやすさが大きく変わってくるのです。
一般的な見積り方法を知っておく
依頼する準備が整ったうえで、予め知っておいていただきたいのは見積りの方法です。
以下にまとめましたので、参考にしておいてください。
現地見積り
文字通り現地で調査をしてもらう方法です。実際に現場に来てもらう必要がありますが、業者としても現場を見ずに正確な見積りを提示することは難しいので、双方にとって一番安全な方法です。
ただし現地見積りが無料かどうかは、業者によって異なるので要確認事項です。
オンライン見積り
現地の写真を送付したり、ビデオ通話を利用して、オンラインで見積りを実施してくれる業者もいます。ただし稀な方法であること、隠れて見えない部分がある場合、見積り額が変動する可能性をお忘れなく。
費用相場を調べ予算を決める
処分費用の相場については、見積りを依頼する上で予め知っておいてほしい情報です。
インターネットでは様々な情報を調べることができます。もちろん処分費用の相場や買取額の相場を調べることも可能です。
特に、大手の家電量販店やリサイクルショップ、業者の比較系サイトといった物が見つけやすいでしょう。
インターネットで調べる
相場を調べる方法としては一番有効なのが、インターネットを利用することです。
インターネットで「〇〇 処分 費用相場」といった検索語句を使うと、いくつも情報が出てきますので、複数サイトを見て大体の平均値を調べておくと良いでしょう。
また、下調べをすることで、処分したい物の中に、価値があるものを発見できる可能性もあります。
調査項目 | 適したサイト | 備考 |
---|---|---|
家具の買取額・処分額 | 家具量販店・中古家具屋・リサイクルショップ | 家具を処分する際におすすめ。美品・良品であれば、買取対象になりやすいです。 |
家電の買取・処分額 | リサイクルショップ・大手家電量販店 | 大手家電量販店サイトでは、買取可否やリサイクル家電の処分費が掲載されています。 |
その他の買取額 | リサイクルショップ・買取業者サイト | 家具・家電以外は、リサイクルショップや買取業者の実績を見るとよいです。 |
不用品の処分費用 | 不用品回収業者の比較サイト | 業者ごとの処分費用が確認できます。パック料金を比較すると費用のイメージが付きやすいです。 |
上記のように、お手元にある不用品のカテゴリによって調べるサイトも変わってくるのでポイントを抑えておくと良いでしょう。
現実的な予算を計画する
相場を調べていただくと、「思ったより出費が増えそう」「意外と安く処分できそう」と感じることもあるでしょう。業者に任せるか、自分で処分するかを考え直すきっかけにもなるので事前に下調べはしておきましょう。
それでも業者に頼む必要がある場合は、得られた情報を元にご自身で電卓を叩き「この程度の予算は必要になるかもしれない」といった下限上限の予算計画を立てましょう。
予算を決めておくことで、買取業者や不用品回収業者とスムーズに交渉を進められるはずです。
作業費用を抑えるコツ・交渉術
処分する物量の確認や相場の下調べが終わったところで、作業費用を抑えるためのコツや交渉術について解説していきます!
以下にコツと交渉術をまとめるので、参考のうえ、見積りを依頼しましょう。
処分したい不用品の物量を明確にする
処分する物の大きさ・重量を予め伝えておくと見積りが詳細に算出できるため、交渉がしやすく、業者側も真摯に検討してもらえるようになります。
処分する物があいまいだと、見積りが出しにくいだけでなく、交渉の余地がありません。
処分したい物量が明確だと、不用品回収でどの大きさの軽トラが必要なのかもイメージすることができるようになります。
不用品回収の軽トラはどのくらい積めるかについては以下の記事を参考にしてください。
事前に自分で不用品を仕分ける
見積りをする際に、回収する物を仕分けておくと、正確に見積りが算出できるうえ、作業も捗るメリットがあります。
作業時に仕分けの手間がかからないだけでも、大きな交渉ポイントなので、分別・仕分けは行っておきましょう。
例えば、小物は中身が分かるような状態で袋や箱に詰めたり、大きな家具や家電には目印や扉が開かないようテープで止めたり、スムーズに作業ができるよう事前準備をしておくと交渉しやすいです。
作業後のトラブルも回避できるので、おすすめです。
搬出の導線整備・確保しておく
見積りに来られた業者に、作業がイメージしやすくなるよう、部屋から外までの搬出ルートを細かく説明すると良いでしょう。トラックを止める場所を確保できると交渉もしやすいです。
また、作業時にトラブルを避けるために養生が必要な場所もチェックしたり、管理人への周知が必要な場合、手配する準備があることを伝えましょう。
作業日の融通を利かせる
作業日を指定するより、「御社の都合に合わせられるので、値下げを検討してほしい」旨を伝えましょう。
一日に何件も回っている業者の場合、日程や時間を調整できることは、非常にメリットが高いのです。業者の都合に合わせて作業予定や時間を柔軟に変更できることは、交渉材料になると覚えておきましょう。
不用品回収業者が忙しい時期は業者によって多少の差はありますが、大枠は決まっています。繁忙期ではなく閑散期に依頼すると費用が安く済むのでおすすめです。
現金で支払えるようにする
不用品回収業者は、新規顧客の獲得のために様々な広告を使っていたり、日々経費を使って事業を運営しています。手元に現金があることで運営がしやすくなるのはどの業界も同じです。
ホームページには、カード払い・振込可能といった記載はしているものの、入金サイクルが後日になり、カードの場合には手数料なども発生するため、やはり現金での支払いが一番好まれます。
金額が大きくなる場合を除き、可能な範囲で現金支払いを検討しましょう。「作業日当日に全額現金でお支払いしますので、値引きを検討してもらえませんか?」といった形で交渉してみると良いでしょう。
価値がある不用品を買取してもらう
もし、提示された見積りが想像していた費用ではなかった場合「買取できそうなものが他にあれば費用を相殺してもらえますか?」といった質問をすると良いでしょう。
特に処分したい不用品の中に、年式が新しい家電製品や、使用期間が短い家具、大手メーカー品で美品・良品などがある場合は、快く買取相殺を検討してもらえます。
買取相殺の交渉をする際には、事前に買取相場などを下調べしておき、査定に必要になるメーカー名・型番・年式・使用期間などをリストアップしておくと良いでしょう。見積り依頼時に事前に伝えておくのも有効です。
不用品回収の見積りを依頼する時の注意点
最後に見積りを依頼する際の注意点をお伝えしておきましょう。より好条件を引き出すためにも、悪質業者と取り引きしないためにも、相見積りは重要です。
ただし、お互いに気持ちの良い取引きにするためにも、不用品回収業者の立場や制約を理解することを忘れてはなりません。
形に残る形で見積りを出してもらう
口頭でのやりとりは「あの時に〇〇と言った」「いえ、言わなかった」と記憶を原因とする「言った言わない」を元とするトラブルになります。
それを避けるためには、正式に依頼をする前に必ず記録に残る形で見積書をもらいましょう。また見積り書には必ず引き取ってもらう品物を漏らさず記載してもらいましょう。
口頭で見積り額を提示された場合も、「見積書に明記いただけますか?」と必ず伝えましょう。
相見積りをとる
相見積りとは、複数の業者に同じ内容の仕事やサービスについて見積りを依頼し、それらを比較検討することを指します。
ベストなのは、見積りを依頼する業者数を2~4社程度に留めることです。少な過ぎると比較しづらくなり、多すぎると無駄な労力を費やしてしまうことになります。
また、見積りに来た業者には、何社中の何番目かを伝え、「各社の見積りが出揃ったうえで、一番好条件を提示してもらえた会社に依頼するつもりです」と伝えましょう。
安易に買取業者を利用しない
交渉の切り札として買取品で作業費用を相殺することが有効とお伝えしましたが、中には高値で買い取ってもらおうと買取業者の利用を検討される方もいらっしゃるでしょう。
確かに、高価買取を狙うには買取専門の業者を利用するのが好ましいですが、安易に買取業者を利用してはいけません。
買取業者は主に再販が可能な物のみを査定・買取りします。逆に価値がない(再販が難しい)と判断された品目は、引き取ってもらえません。
買取不可の物が残ってしまうと、別途、不用品回収業者を利用せざるを得ない可能性もあるでしょう。したがって、はじめから不用品回収業者に買取りを前提とした依頼をするほうが最善と言えます。
不用意に値切らない
最後の注意点としては、不用意に値切らないことです。
不用品回収業者も、できる限り交渉に応じてくれますが、足元を見るような発言や交渉は相手を不快にさせてしまい、逆に断られてしまうこともあるでしょう。
そのためにも「予算の範囲内で収めたい」「搬出・仕分けを手伝う」「買取相殺できるものがある」といった交渉材料を伝え望みましょう。
まとめ:見積りを取った上で双方が満足できる取り引きを目指そう!
不用品回収の見積りをうまく進めるためには、消費者側が業者に対して明確で適切な情報を提供し、同時に業者側の立場や制約を理解することが重要です。
相見積りをとることで、適正な価格とサービスを比較し、悪質業者を回避しましょう。
不用品回収の見積りをうまく進めるためには、以下のポイントを抑えましょう。
- 処分する不用品の量や種類を明確にする
- 不用品がある場所の状況やアクセス方法を把握する
- 不用品を運び出すための経路を確保する
- 不適切な値切りは避け、予算内での交渉を心掛ける
- 可能ならば、買取相殺できる品物を事前に把握する
- 見積り書は書面で受け取り、内容を細かく確認する
これらのポイントを押さえることで、交渉がスムーズに進みトラブルを避けることができます。