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仏教における信仰の対象物として保有している方も多い、仏像。
遺品整理の際に出てくることも多い仏像ですが、信仰の対象物ということもあり、どのように処分していいかがわからず困っている方も多いかと思います。
「そもそも処分してもいいの…?」と、処分自体を迷っている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、仏像の処分方法について紹介していきます。
仏像を処分するときの魂抜きなどの供養や処分する際の注意点などについても解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 仏像の魂抜きについて
- 仏像の正しい処分方法
- 仏像を処分する際の注意点
仏像を処分するときの魂抜きは必要?
仏像は、住宅などで祀る前に「開眼供養」と呼ばれる魂を入れる法要を行います。
開眼供養を行った仏像を処分する場合は、閉眼供養(魂抜き)を行い、仏像から魂を抜いて処分しなくてはいけません。
お土産などでもらった開眼供養を行っていない仏像に対しては閉眼供養は必要ないと言われていますが、仏像には彫師の魂が込められているという考え方もあるので、気になる方は閉眼供養した上で処分するようにしましょう。
浄土真宗の仏像の処分方法
仏教の宗派の一つである浄土真宗には魂という概念がありません。
そのため、その他の宗派の仏像を処分するときのように魂抜きが行われることはありませんが、「遷仏法要」と呼ばれる似たような儀式が必要になります。
遷仏法要を自分で行うことはできないので、普段からお世話になっているお寺に相談して、対応してもらうようにしてください。
仏像を処分するときの正しい捨て方7選
仏像は、以下の方法で処分できます。
- お寺で処分してもらう
- 自治体のごみで捨てる
- 販売店で引き取ってもらう
- 買取業者に買い取ってもらう
- フリマアプリやネットオークションで売却する
- 欲しい人に譲る
- 不用品回収業者に回収してもらう
それぞれの処分方法について、詳しく解説していきます。
仏像の処分方法①お寺で処分してもらう
仏像を再利用せず、ごみとして処分する場合は、閉眼供養から処分まで一貫してお願いできるお寺での処分がおすすめです。
お寺では仏像だけでなく、仏壇や位牌などの仏具の供養と処分を引き受けてもらうことができます。
お寺に供養と処分をお願いする場合は、お布施の名目で3〜10万円ほどの費用を支払う必要があります。
同じ宗派のお寺で、仏像の供養や引き取りを行っているお寺であれば、基本的にどのお寺に依頼しても問題ありません。
ただ、檀家以外の依頼は断っているお寺もあるので、事前に問い合わせた上で依頼するようにしましょう。
仏像の処分方法②自治体のごみで捨てる
仏像は自治体のごみとして処分することも可能です。
ごみとして処分する際は、素材や大きさによってごみ区分が異なるので、正しく分別して処分するようにしてください。
例えば、大阪府大阪市の場合、木製の仏像であれば普通ごみとして、真鍮など金属製の仏像であれば資源ごみとして処分可能です。
最大の辺または径が30cmを超える大きな仏像は、一般的に粗大ごみとして扱われます。
ごみ区分や粗大ごみとして処分する際の費用は自治体によって異なるので、何ごみとして処分すればいいかわからない場合や費用が知りたいときは自治体の担当窓口に問い合わせてみてください。
仏像の処分方法③販売店で引き取ってもらう
仏像や仏壇などの仏具を販売している店舗の中には、仏具の引き取りを行っているところもあるので、店舗の引き取りサービスを利用して仏像を処分することもできます。
費用や引き取りの対象となる製品は販売店によって異なるので事前に問い合わせて確認する必要はありますが、しっかり供養まで行ってくれるので安心です。
供養が完了した後に証明書を発行している店舗もあるので、「きちんと供養してくれるかどうかが気になる」という方は、証明証を発行している販売店の引き取りサービスを活用してみてください。
仏像の処分方法④買取業者に買い取ってもらう
汚れが少なく、破損もしていない状態の良い仏像は、買取業者に買い取ってもらうことも可能です。
仏像は古美術品としても人気で価値が高いものも多いので、高値で買取してもらえることもあります。
実際に古美術品などの買取を行っている専門の買取業者では、以下のような価格で仏像を買い取っています。
店舗名 | 製品名 | 買取価格 |
---|---|---|
福助 | 仏像 松久宗琳 不動明王 | 38,000円 |
やましょう | 千手観音菩薩坐像 白檀彫刻 | 50,000円 |
さすがや | 銀製 普賢菩薩 牧田秀雲作 仏像 | 14,000円 |
遺品整理で出てきた仏像を処分する場合、高価買取が期待できる価値の高い製品が混ざっていることもあるので、試しに査定してもらうのも一つの手です。
一般的なリサイクルショップなどは専門性が低く、価値のあるものでも安値で買い叩かれたり買取を断られることもあるので、なるべく専門店で買い取ってもらうようにしてください。
仏像の処分方法⑤フリマアプリやネットオークションで売却する
状態の良い仏像は、フリマアプリやネットオークションで売却することも可能です。
人気のフリマアプリである「メルカリ」やネットオークションの「ヤフオク!」では、以下のような価格で仏像が売却されています。
サービス名 | 製品名 | 売却価格 |
---|---|---|
メルカリ | 仏像 仏教美術 阿弥陀仏像 | 18,000円 |
観音菩薩 仏像 高16cm 木彫 | 3,500円 | |
ミニ 仏像 真鍮製 | 1,248円 | |
ヤフオク! | 細密彫刻 木彫 観音菩薩像 61㎝ 立像 | 10,000円 |
仏教美術 観音像 高さ約47センチ | 71,000円 |
メルカリやヤフオクは、マニアやコレクター向けの仏像を高値で売却するのにうってつけです。
また、買取店で買取を断られそうな製品でも売れる可能性がある点は、フリマアプリやネットオークションならではです。
フリマアプリやネットオークションで売却する場合は、売却価格の10%程度の手数料がかかるので、出品する際は手数料も考慮した出品価格を設定するようにしてください。
木製の仏像は配送中に壊れてしまう可能性があるので、コレクター向けの価格が高い製品を発送する際は、保険付きの配送方法を利用するなどの対策をしましょう。
仏像の処分方法⑥欲しい人に譲る
仏像を売却することに抵抗を感じる方には、欲しい人に譲って処分する方法がおすすめです。
仏像は信仰心が強い方や美術品のコレクターに人気が高いので、状態のいいものであれば譲渡先はすぐに見つかるでしょう。
友人や知人に声をかける方法だけでなく、TwitterなどのSNSやジモティーなどの掲示板で引き取り手を探すという方法もあります。
SNSや掲示板で引き取り手を探す場合、送料で揉めることが多いので、引き取りに来てくれる方や着払いを了承してくれる方など、譲渡する際の条件をしっかり提示してから対応を進めるようにしましょう。
仏像の処分方法⑦不用品回収業者に回収してもらう
遺品整理で仏像の他にも処分したいものが大量に出てきたときは、不用品回収業者に任せるのがおすすめです。
不用品回収業者は様々な不用品の回収を行ってくれる業者で、仏像だけでなく、仏壇や位牌なども回収してくれます。
遺品整理などで不用品が大量に出ると分別するだけで相当な手間と時間がかかりますが、不用品回収業者に依頼する場合は分別から任せられるので、不用品を効率的に処分できます。
回収してもらえる製品や費用は業者によって異なるので、実際に依頼する場合は見積もりを作成してもらい、複数社を比較してから依頼するようにしましょう。
仏像を処分する前の注意点
実際に仏像を処分するときは、以下の2点に注意が必要です。
- 遺品の場合は自分の判断で処分しない
- 閉眼供養はプロに依頼する
それぞれの注意点について詳しく解説していきます。
遺品の場合は自分の判断で処分しない
亡くなられた親族の遺品整理などで出てきた仏像を自分の判断で勝手に処分するのはおすすめできません。
遺品はどう取り扱ってほしいかが遺言状に明記されている場合があるので、まずは遺言状の有無を確認してください。具体的に明記されているのであれば、その内容に従って処分するようにしましょう。
仏像をどう取り扱ってほしいか記載がない場合は、他の親族と相談した上で処分方法を決めるようにしてください。
仏像や仏壇などの仏具は相続財産ではなく祭祀財産となり、葬儀や法要といった催しを代表して行う祭祀主宰者が一括で引き取るのが一般的です。
大切な仏像を個人の判断で勝手に処分すると、親族間でのトラブルにも発展しかねないので、必ず相談した上で処分方法を検討するようにしてください。
閉眼供養はプロに依頼する
仏像を処分する際の閉眼供養では、専門の道具を用いながら読経を行う必要があるため、自分で対応するのは困難です。
間違った方法で閉眼供養すると、魂を抜くことができず、魂が入ったままの状態で仏像を処分することになります。
閉眼供養を行うのであれば、お寺など専門家にお願いするようにしてください。
まとめ
仏像を処分する際の捨て方について詳しく紹介してきました。
仏像をごみとして処分する際は、以下の方法で処分できます。
- お寺で処分してもらう
- 自治体のごみで捨てる
- 販売店に引き取ってもらう
状態のいい仏像は、以下の方法でも処分可能です。
- 買取店で買い取ってもらう
- フリマアプリやネットオークションで売却する
- 欲しい人に譲る
仏像を処分する際は、魂抜きなど供養してから処分するようにしましょう。仏像の閉眼供養は自分で行えるようなものではないので、お寺などでプロに依頼するようにしてください。
また、故人の遺品である仏像を勝手に処分するとトラブルになる可能性もあるので、親族と相談した上で処分方法を決めるようにしましょう。
遺品整理などで仏像の他にも不用品が大量に出た場合は、不用品回収業者への依頼がおすすめです。
分別から処分までまとめて依頼でき、不用品を効率的に処分できるので、ぜひ検討してみてください。
不用品回収業者を探す際は、ぜひ「不用品回収モール」をご利用ください!
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