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木材の処分方法としてもっとも広く採用されているのは、自治体のゴミとして捨てることです。小さくカットして一般ゴミのサイズにできれば無料で捨てられます。
しかし大量に木材がある場合は、小さくカットするために膨大な手間や時間がかかるでしょう。ではすぐに木材を捨てたい時はどうしたらよいでしょうか。
この記事では、木材の8つの捨て方を解説します。無料で木材を捨てたい方から、一刻も早く処分したい方、少しでもお得に木材を処分したい方などすべての方にとって有益な情報です。
この記事でわかること
- 木材の捨て方
- 自治体のゴミに捨てる
- 自治体の粗大ゴミ処理センターに持ち込む
- 不用品回収業者に回収依頼する
- 木材や木クズの買取専門店に買取依頼する
- リサイクルショップに買取依頼する
- フリマアプリやネットオークションに出品する
- リメイクして販売する
- 寄付する
- 木材の状態別の処分方法
- 木材の処分時の注意点
木材の捨て方8選
いらなくなった木材の処分方法には、次の8つがあります。
- 自治体のゴミに捨てる
- 自治体の粗大ゴミ処理センターに持ち込む
- 不用品回収業者に回収依頼する
- 木材や木クズの買取専門店に買取依頼する
- リサイクルショップに買取依頼する
- フリマアプリやネットオークションに出品する
- リメイクして販売する
- 寄付する
1.自治体のゴミに捨てる
いらなくなった木材は自治体のゴミとして捨てられます。木材のサイズや分量によって燃えるゴミもしくは粗大ゴミに分類するのが一般的です。
自治体名 | 分別方法 | 注意点 |
---|---|---|
札幌市 | 指定のゴミ袋に入る場合 燃やせるごみ 指定のゴミ袋に入らない場合 大型ごみ | |
世田谷区 | 長さ50cm未満で太さ10cm未満は 可燃ごみ | 1回の排出量45リットル袋で3袋まで 1回に45L袋で4袋以上捨てる場合は有料 (管轄の清事務所に要問い合わせ) |
横浜市 | 長さ50cm未満 燃やすごみ 長さ50cm以上 粗大ごみ | 中身が確認できる透明、半透明の袋に入れる 少量の板などは束ねて出す 金属部分が多いものは小さな金属類 |
大阪市 | 長さ30cm以下は普通ごみ | 大量の木材は粗大ゴミ扱いになるため分けて捨てる |
京都市 | 燃やすごみ |
ほとんどの自治体では、指定する一般ゴミのサイズにカットされた木材は、燃えるゴミとして捨てられます。サイズが大きい場合は粗大ゴミです。粗大ゴミサイズの木材でも、一般ゴミの基準までカットできれば燃えるゴミなどとして無料で捨てられます。
ただし1回に大量に捨てる場合は、東京都世田谷区のように燃えるゴミでも料金がかかることがあります。ゴミ集積所に大量に木材のゴミを出した場合、回収されず不法投棄の扱いとなる可能性もあり注意が必要です。
捨てたい木材が大量にある場合は、何回かに分けて少量ずつ捨てることを心がけてください。
なお工作や日曜大工などに用いる木材は燃えるゴミとして捨てられますが、庭木を剪定した際の木の枝などは資源として再利用するため別途回収する自治体があります。
例えば札幌市では5月から12月中旬の間に限り「枝・葉・草」として無料で資源回収しています。京都市では通年、移動式拠点回収で資源ごみとしての回収が可能です。
同じ木でも種類によってゴミの分別方法が異なるケースがあります。
お住まいの自治体のルールに従って適切に分別してください。
2.自治体の粗大ゴミ処理センターに持ち込む
捨てたい木材が大量にある、またサイズが大きい場合は、各自治体の粗大ゴミ処理センターに直接持ち込んで処分することもできます。
量が多く少量ずつ分けて捨てるのが困難な場合や、次のゴミ収集日まで木材を保管するスペースの確保が難しい場合、引越しなどですぐに木材を捨てたい場合は検討する価値があるでしょう。
粗大ゴミ処理センターに自分で持ち込んだ場合、粗大ゴミの処分料金が割引される自治体もあります。
ただし粗大ゴミ処理センターへの持ち込みに際しては、次のような注意点があります。
- 事前に粗大ゴミ券を購入しなければならないことがある
- 事前の申し込みが必要
- 当該自治体に住民登録している人しか利用できない
- 平日しか受け入れしていないことがある
- 持ち込みできる時間が限定されている
- ゴミの量や内容によって持ち込んでも受付されないことがある
粗大ゴミ処理センターに木材を持ち込んでも、必ず割引を受けられるわけではありません。また通常の粗大ゴミと同様に事前の申し込みが必須なケースが多々あります。
持ち込んでよい日時が平日の日中に限定されたり、自分の都合のよい日時で持ち込みの予約できなかったりすることも少なくありません。引越しなどですぐに木材を処分しなければならない場合は、木材の処分に困る可能性もあります。
例えば東京渋谷区のように持ち込むゴミの量や内容によっては、粗大ゴミ処理センターの職員が事前に下見する可能性もあります。
特に昨今では感染症の拡大防止の観点、またゴミの排出量の増加対策の目的で、粗大ゴミ処理センターへのゴミの直接持ち込みを制限する自治体が増えています。
自分で持ち込みするからといって、必ずしも自治体によるゴミの回収日を待つより早く木材を処分できるとは限らないデメリットがあることは、知っておくべきでしょう。
3.不用品回収業者に回収依頼する
「すぐに大量の木材を処分したい」
「ゴミの集積所まで木材ゴミを運ぶのが大変」
「木材以外にも捨てたいものがある」
こういった場合に便利なのが不用品回収業者です。
不用品回収業者に依頼すれば、最短即日で捨てたい木材の回収処分を依頼できます。ゴミ袋に入れたり、重い木材を回収日の朝にゴミ集積所に運んだり、大きな木材を一般ゴミのサイズまでカットしたりといった手間が一切かかりません。
希望した日程で捨てたい木材のみならず、そのほかの不用品を一緒に回収依頼できます。
引っ越しや遺品整理、断捨離といったタイミングで、すぐに木材を処分したい場合は不用品回収業者に依頼すると便利です。
買取にも対応している不用品回収業者なら、価値のある物に値段がつく可能性もあります。
ただ不用品回収業者には悪質な業者もあるため、誠実に対応する業者を選ぶことが大切です。
不用品回収業者を探す際は、ぜひ「不用品回収モール」をご利用ください!
不用品回収モールは「不用品回収業者に特化した比較サイト」で、利用者の口コミを参照しながらそれぞれの業者を比較検討できるので、自分のニーズにあった不用品回収業者をみつけられます。
不用品回収モールには、当サイトのコンセプト(ぼったくりなどの被害を防ぎたい)に賛同いただいている企業様を掲載しております。
ぜひ当サイトに掲載されている企業/回収業者様を一度ご検討いただき、もし何かご不満などがございましたら、当サイトへ口コミをお寄せください。
4.木材や木クズの買取専門店に買取依頼する
木材や木クズを専門に買取しているショップに買取依頼すれば、捨てるはずの木材に値段がつくことがあります。
ただし買取業者によっては、事業者から排出された木材しか買取しないケースは多々あります。この場合、個人の持ち込んだ木材は買取されません。
また状態のよい木材でないと買取できない、自分で店舗まで持ち込まなければならない、といったこともあり利用しにくい点は否めません。
木材を持ち込む車を所持しており、かつ木材の状態がよい場合は、お近くの木材や木クズの買取専門店に問い合わせておよその見積額を確認してから利用を検討するのがおすすめです。
5.リサイクルショップに買取依頼する
ある程度サイズが大きく傷などがない木材であれば、リサイクルショップで買取できることがあります。
ただし木材の種類や状態によっては値段がつかないことがほとんどです。例えば木材の薄板をはりつけたベニヤ板や、小さい木材を接着剤で結合させた集成材などは、買取は難しいでしょう。
またリサイクルショップに木材の買取を依頼するなら、工作や日曜大工の道具などを取り扱うショップを選んでください。道具類と一緒に購入したい顧客ニーズが期待できることから買取されやすい傾向があります。
なお木材の高価買取を期待するなら、複数のショップから見積もりをとって、もっとも高い査定額を提示したショップに買取を依頼してください。
6.フリマアプリやネットオークションに出品する
リサイクルショップなどで買取が難しい木材でも、フリマアプリやネットオークションに出品することで、買い手が見つかる可能性があります
フリマアプリでの取引実績には、次のようなものがあります。
商品詳細 | 取引価格(税込) |
---|---|
薪100本・端材・焚き付けや焚火用の木材 | 480円(送料込み) |
厚み14mm・約30×30㎜サイズの MDF材・6枚セット | 1,350円(送料込み) |
厚み15mm・300×220㎜サイズの 木材(端材)15枚セット | 1,980円(送料込み) |
ただ木材の場合、多数出品されているものの買い手がみつかりにくい傾向があります。また利益を出しにくいのも弱点です。
まず木材はホームセンターなどの方が安価に手に入る商品であるため、フリマアプリなどに出品しても買い手が見つかりにくい点は否めません。
また木材は重量があるため、フリマアプリやネットオークションで購入すると送料がかかります。安価に設定しないと買い手がみつかりにくいものの、送料込みにするとさらに手元に残るお金が減るので、ほとんど利益が残らない可能性があるでしょう。
取引の実績から状態のよい木材が大量にある場合は、買い手が見つかるケースを多く見受けます。送料込みにした場合、大きな利益は出しにくい弱点はあるものの、単に捨てるよりわずかでもお金が手元に残るのはメリットです。
処分を急がない場合はフリマアプリやネットオークションに出品して、気長に買い手が見つかるのを待つのがよいでしょう。
なおフリマアプリやネットオークションを利用する際は、購入者との間でのトラブルに十分ご注意ください。
7.リメイクして販売する
DIYやハンドメイドが得意な方であれば、木材をリメイクして販売するのもよい方法です。
木材のままの状態より製品化することで付加価値がつくため、より高価に売却できる可能性があります。
例えばmine(ミンネ)やCreema(クリーマ)、BASE(ベイス)などのサイトでは、木材を加工して作ったハンドメイドの雑貨や家具などを販売できます。安定して購入希望者が見つかるようになれば、まとまった収入を得ることも可能です。
ただいずれのサイトも、DIYやハンドメイドの高いスキルを持った個人やアーティストとして生計を立てるプロ、木製家具などを製造販売する業者がひしめいています。
木製の雑貨であれば訴求力の高い外観、木製家具であれば外観のよさに加えて安全性の高さや使い勝手のよさといったクオリティがないと購入されるのはかなり困難です
ハンドメイドやDIYのスキルに自信があり、かつ木材の処分を急がない場合であれば、創作スキルの力試しをかねて出品するのもよいでしょう。
8.寄付する
木材の廃材で加工などの余地のある状態のよいものは、寄付できることがあります。
具体的には次のような場所で木材の寄付を募っていることがあります
- 環境保護イベント
- ハンドメイドのイベント
- 青空マーケット
- 児童館などの児童教育施設
限られた予算の中で運営している団体や子供の教育施設などでは、いらなくなった木材を活用できるシーンが多いため、寄付を受け付けていることが多々あります。
ただし木材の寄付を常時受け付けているケースは少なく、各団体における木材の在庫状況などによっては受付できないことも少なくありません。また寄付できても、自分で持ち込みするもしくは送料を負担して送付することは必須です。
手間やコストというデメリットはありますが、環境保全や児童教育への貢献といった観点では有益な木材の処分方法といえます。
「いらなくなった木材で誰かの役に立てたら」と思う場合は、お近くで木材の寄付を募っている団体がないか探してみるのもよい方法です。
木材の状態別の処分方法
木材の状態によって処分方法はさまざまです。今回は、次の3つの状態の木材を適切に処分する方法について解説します。
- 大量の木材
- 釘のついた木材
- 端材・廃材
1.大量の木材
木材が大量にある場合は、自治体のゴミとして捨てるのが難しいケースが多々あります。
その場合、次のような対策が必要です。
- 少量ずつに分けて捨てる
- 自分で粗大ゴミ処理センターに持ち込む
上記の方法での懸念点は、手間がかかること、また粗大ゴミ処理センターでは受付できない可能性がある点です。
そういった場合は不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。
不用品回収業者なら、処分する木材の分量やサイズを問わず回収処分を依頼できます。
ただ自治体、不用品回収業者いずれの場合も回収できるのは家庭から排出された木材です。家の増改築やリフォームで業者が排出した廃材は、産業廃棄物の回収処分業者に依頼しなければなりません。
また庭木の剪定で排出された枝なども、業者に剪定を依頼した場合は、産業廃棄物の回収処分資格を取得している業者に依頼する必要があります。
なお不用品回収業者でも、家庭から排出されるゴミの回収処分資格(一般廃棄物収集運搬業許可)に加えて、事業者から排出されるゴミの回収処分資格(産業廃棄物収集運搬業許可)を取得していれば、リフォームなどに伴う建築廃材や業者が剪定した枝なども回収可能です。
2.釘のついた木材
釘や、錆びて取り外せないネジなど、金属がついた状態の木材を捨てる際は、次の3つの基準で分別することが多い傾向があります。
- 自治体の定める粗大ゴミのサイズや重さの場合は、粗大ゴミ
- 金属部分が少ない木材は、燃えるゴミ
- 金属部分が多い木材は、不燃ゴミ
例えば東京都世田谷区では、釘などの金属のついた木材の分別については、以下のように定めています。
木材の状態 | ゴミの分別 |
---|---|
釘などの金属を取り外せる木材 | 金属部分は燃えないごみ 木材は燃えるごみ |
釘などの金属が簡単には取り外せないが木材部分が多い | 可燃ごみ |
釘などの金属が大量についており、金属部分が多い木材 | 不燃ごみ |
釘がついており、45リットル袋で3袋を超える もしくは最も長い辺が30センチ以上の木材 | 粗大ゴミ |
木材にサビなどが原因で取り外せない釘が刺さったまま捨てる場合の分別方法は、自治体ごとに異なります。ケガしないよう、無理に釘などを取り外そうとせず、まずはお住まいの自治体にご確認ください。
3.端材・廃材
端材とは、木材を必要な資材にするために切り取ったあとに残る余分な部分のことです。木くず・木材の破片や欠片・おがくずなどが端材にあたります。
廃材とは、再利用が難しい状態の木材のことです。サイズが小さすぎて再利用が難しい木材や、傷んでいて使用できない木材を廃材とよびます。
木材の端材や廃材の処分方法は一般ゴミとして捨てるのが基本です。大きなサイズの廃材はノコギリなどで小さくカットします。自治体指定のゴミ袋、もしくは自分で用意したゴミ袋に入れて捨ててください。
この時、横浜市のように中身が見えるように透明もしくは半透明のゴミ袋に入れなければならないケースがあります。あらかじめ、お住まいの自治体ごとのルールをご確認ください。
またゴミ袋に入れられる木材の目安は、ゴミ袋の口を結べる程度までです。中身が飛び出さないように結んで閉じられないほど大量に木材を詰め込まないでください。詰め込みすぎると重さで袋が破れることもあります。詰め込みすぎにはご注意ください。
木材を捨てる際の注意点
木材を捨てる際は、次の点にご注意ください。
- 木材は燃やして処分すると法律違反になる
- 木材はホームセンターで回収できない
木材は燃やして処分すると法律違反になる
木材を捨てるのが面倒だからといって、火で燃やして焼却処分しないでください。「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の第25条に抵触し、5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金を課される可能性があります。
「いらない木材は燃やしてしまえば、お金がかからないし捨てる手間もない」と考える方もいらっしゃるでしょう。しかし日本の法律では、木材を問わず屋外で物を焼く行為自体を禁止しています。
野焼きのように、十分な設備のない場所で木材を燃やせば、煙やニオイによるトラブルが発生するほか、火事につながる可能性があるため危険です。
なお野焼きには「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」第14条で定められた、一部例外事項もあります。ただし個人が不要になった木材を焼却処分する場合には、いかなる例外も適応されません。
少量であっても安易に木材を燃やせば、法律で厳しく罰せられます。知らずに木材を焼却処分して厳罰に処される、といった事態にならないよう、木材を自分で焼却処分することは控えてください。
木材はホームセンターで回収処分できない
基本的にホームセンターでは木材を回収処分できませんのでご注意ください。
コーナン、コメリ、カインズといった、木材を販売しているいずれのホームセンターでも、不要になった木材の回収処分はおこなっていません。
例えばコーナンでは、店舗によっては購入した木材の加工を店内でできることがあります。この時に排出される不要な木材は回収できます。ただ一旦持ち帰って木材を加工したあとに排出された不要な木材については、回収できません。
まとめ
木材のお金のかからない捨て方は、小さくカットして燃えるゴミに捨てることです。ただ大量にある場合には時間も手間もかかります。
限りある時間を節約しながら、最小限のコストで木材を捨てるなら、不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。木材だけでなく、家中の不用品も一緒に回収処分を依頼できます。
自治体の粗大ゴミの回収は、申し込みしてから回収まで短くても1週間程度、長い場合は数週間待たなければなりません。
引越しなどですぐに木材を処分したい場合も、不用品回収業者なら迅速に対応できます。
不用品回収業者に依頼する場合は、業者探しに「不用品回収モール」をぜひご利用ください。