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インクカートリッジの正しい捨て方|燃えるゴミNG?純正・互換・未使用インクまで徹底解説

カラフルなインクのカートリッジ

プリンターを使っていると必ず出てくる「使用済みインクカートリッジ」。つい燃えるゴミに出してしまいがちですが、実はそれ、自治体によっては違法になることも。

この記事では、「インクカートリッジ 捨て方」を中心に、純正・互換・未使用・液体など状態別の処分方法から、スーパーや家電量販店での無料回収、トナーカートリッジとの違いと正しい扱い方などをわかりやすく解説していきます。

インクカートリッジを捨てる前に知っておくべき基礎知識

6色のインク

インクカートリッジは、プリンターの印字に使う「インクを内蔵した容器」のことを指します。

見た目は単なるプラスチックですが、中には液体インクや金属部品が含まれており、燃えるゴミには分類できません。プラスチック製の外装、金属製のチップやバネ、さらには残留インクなど、複数の素材が組み合わさった構造になっているためです。

そのため、適切な分別方法を知らずに処分してしまうと、回収してもらえないだけでなく、環境への悪影響や火災の原因となる可能性もあります。

トナーカートリッジとの違い

インクカートリッジとよく混同されるのが「トナーカートリッジ」ですが、両者はまったく異なる製品です。

インクカートリッジは液体を吹き付けて印刷するインクジェット式プリンターで使用されます。家庭用プリンターの多くがこのタイプに該当し、カラー印刷に適しているのが特徴です。

一方、トナーカートリッジは粉状のトナーを熱で定着させるレーザー式プリンターで使用されるものです。主にオフィスや業務用途で使われており、大量印刷に向いています。

この違いによって「捨て方」もまったく異なる点に注意しましょう。トナーカートリッジは粉末トナーを使用するため、爆発や発火のリスクがあり、より慎重な処分が求められます。

インクカートリッジの主な種類と素材別の扱い

トングを持つ手

インクカートリッジにはいくつかの種類があり、それぞれ処分方法が異なります。

純正インクカートリッジ(メーカー品)

キヤノン、エプソン、ブラザー、日本HPなどのメーカーが製造する純正品は、再資源化の仕組みが整っているのが特徴です。

メーカーが無料回収を実施しており、プラスチック・金属を再利用するため、家庭ゴミではなく「リサイクルルート」での処分が基本となります。純正品は再利用率が90パーセント以上と高く、環境に配慮した処分方法が確立されているといえるでしょう。

回収された純正カートリッジは、メーカーごとに仕分けされ、部品の再利用や素材のリサイクルが行われます。外装のプラスチック部分は新しい製品の原料として、金属部品は精錬されて再利用されるなど、資源の有効活用が徹底されています。

互換インクカートリッジ(非純正品)

サードパーティー製の互換インクカートリッジは、メーカーの回収対象外となります。

そのため、自治体のルールに従って「不燃ごみ」または「プラスチックごみ」として処分するケースが多くなっています。互換品は純正品と比べて価格が安い反面、リサイクルの仕組みが整っていないため、処分時は自治体の指定に従う必要があるでしょう。

互換インクカートリッジを処分する際は、中身のインクを完全に使い切るか、ティッシュペーパーなどに染み込ませて乾燥させてから出すことが重要です。液体が残ったまま処分すると、収集車や処理施設で液漏れを起こす可能性があります。

未使用インク・液体インクの処分

購入したものの使わなくなった未使用インクや、詰め替え用の液体インクの処分には特に注意が必要です。

液体のまま廃棄するのは絶対にNGです。ティッシュペーパーや新聞紙などに染み込ませ、完全に乾燥させてから可燃ごみに出しましょう。この際、インクが完全に乾くまで数日かかることもあるため、時間に余裕を持って処理することをおすすめします。

ボトルや袋などの容器は「プラごみ」として分別します。自治体によっては容器包装プラスチックとして資源ごみに分類される場合もあるため、お住まいの地域のルールを確認してください。

インクカートリッジを処分する6つの方法

方法を表す絵

インクカートリッジの処分方法は、大きく分けて6つあります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った方法を選びましょう。

① 家電量販店の「回収ボックス」を利用

最も手軽で環境に優しい方法が、家電量販店に設置されている回収ボックスの利用です。

「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」に参加している店舗では、無料で回収ボックスを設置しています。このプロジェクトは、ブラザー、キヤノン、エプソン、日本HPの4社が共同で運営する広域認定制度の認定を取得した公式プログラムです。

参加店舗にはヨドバシカメラ、ビックカメラ、エディオンなどの大手家電量販店が含まれており、店舗入口や売り場に専用の回収ボックスが設置されています。回収されたカートリッジは再資源化され、環境保全に貢献できるでしょう。

詳しくはインクカートリッジ里帰りプロジェクト公式サイトでご確認ください。

② スーパー・郵便局などの回収ルートを使う

家電量販店以外にも、スーパーマーケットや郵便局で回収を行っているところがあります。

イオンやイトーヨーカドーなど一部のスーパーでも回収ボックスを設置しており、買い物のついでに処分できて便利です。また、全国約3,600の郵便局もメーカー共同プロジェクトに参加しており、ポスト型の回収ボックスで回収を行っています。

郵便局の回収ボックスは、郵便業務を行っている時間帯であればいつでも利用可能です。日本郵便公式サイトで設置郵便局の一覧を確認できます。

横浜市では区総合庁舎や図書館、行政サービスコーナーなどにも回収箱が設置されており、市民が利用しやすい環境が整っています。詳しくは横浜市公式サイトでご確認ください。

③ 自治体の回収ルールに従う

自治体によって分別方法が異なるため、お住まいの地域のルールを確認することが大切です。

例えば、世田谷区では不燃ごみとして出す際に、袋に「インクカートリッジ」と記載することが推奨されています。横浜市では燃やすごみとして出せる場合もありますが、液体がない状態であることが条件です。

大阪市では小型家電リサイクルの対象としており、区役所や公共施設に設置された回収ボックスへの持ち込みが推奨されています。このように自治体ごとにルールが大きく異なるため、必ず公式サイトで確認してから処分しましょう。

④ メーカーの純正回収プログラムを利用

キヤノン、エプソン、ブラザーなど主要メーカーは、公式回収プログラムを実施しています。

使用済みカートリッジを封筒で郵送できる「無料リサイクル」があり、再利用率90パーセント以上を誇る環境配慮型の捨て方として推奨されているといえるでしょう。メーカーの公式サイトから申込用紙をダウンロードし、指定の方法で送付すれば、無料で回収してもらえます。

エプソンでは「カートリッジ回収・再資源化プログラム」を実施しており、回収したカートリッジから部品を選別して再利用する取り組みを行っています。詳しくはエプソン公式サイトでご確認ください。

⑤ 不用品回収業者に依頼

プリンターやFAXなど他の機器とまとめて処分したい場合は、不用品回収業者への依頼が便利です。

インクカートリッジ単体よりも「機器とセット」で依頼する方が、トータルコストを抑えられます。特に引っ越しやオフィスの移転などで、大量の事務機器を一度に処分したい場合には効率的な方法といえるでしょう。

不用品回収業者を選ぶ際は、許可証の有無や口コミを確認することが重要です。詳しくは不用品回収業者の選び方:10つのポイントと悪質業者の特徴・回避方法をご参照ください。

不用品回収モールでは、全て有資格のプロの業者を掲載しています!インクカートリッジの捨て方にお困りの際は、ぜひ不用品回収モールを活用してください!

⑥ 学校・団体を通じたベルマーク回収

学校や地域の施設で「ベルマーク運動」を通じて使用済みカートリッジを回収している場合があります。

この方法なら、教育支援や社会貢献にもつながるため、お子さんがいる家庭には特におすすめです。ブラザーなど一部のメーカーでは、ベルマーク回収システムを通じて環境保全活動と教育支援の両方に取り組んでいます。

学校によって回収方法や対象メーカーが異なるため、事前に確認しておくとスムーズでしょう。

未使用インクを捨てる際の注意点

注意点を促す女性

開封済みでも液体が残っている場合は、そのまま燃えるゴミに出すのは絶対にNGです。

布やティッシュペーパーなどに吸わせ、しっかり乾燥させてから処分しましょう。特に大容量の詰め替えインクの場合は、完全に乾燥させるまでに時間がかかるため、計画的に処理する必要があります。

未使用インクでも買取対象になるケースも。特に純正品で未開封のものは、リサイクルショップやフリマアプリでの売却も検討してみる価値があるでしょう。開封済みでも使用期限内であれば、需要がある場合もあります。

互換・リサイクルインクを処分する場合の注意点

純正品以外はメーカー回収対象外のため、自己処分が原則となります。

プラスチック製ケースや金属部品は、自治体指定の分別方法に従いましょう。多くの自治体では不燃ごみまたはプラスチックごみとして処分することになりますが、地域によって扱いが異なります。

「中身入り」のまま出すと液漏れの原因になるため、ティッシュペーパーなどで吸い取ることが重要です。特に互換インクは純正品と比べて密閉性が低い場合もあるため、慎重に処理してください。

トナーカートリッジの捨て方もあわせて確認

プリンターインクと似ていて混同されがちな「トナーカートリッジ」も、捨て方が大きく異なります。

粉末トナーを使用するため、爆発や発火のリスクも。トナーは微細な粉末状の物質で、静電気や高温によって発火する危険性があるため、家庭ゴミとして出すことはできません。

メーカーまたは専門業者による回収が推奨されており、キヤノンやエプソンなどの各メーカーでは、トナーカートリッジ専用の回収サービスを実施しています。不用品回収業者に依頼する場合は「産業廃棄物収集運搬業許可」があるか要確認です。

インクカートリッジを捨てるときのよくある失敗例

インクカートリッジの処分で、多くの人がやってしまいがちな失敗例を紹介しましょう。

  • 液体を抜かずに燃えるゴミへ出すのは、火災の原因になる可能性があります。収集車の中で他のゴミと混ざり、摩擦や圧力によって発火することがあるため、非常に危険です
  • 互換インクを純正回収ボックスに投入すると、分別不備でリサイクル不能となってしまいます。里帰りプロジェクトの回収ボックスは純正品専用なので、互換品を入れるとリサイクルの妨げになってしまうでしょう
  • 大量廃棄を自治体ゴミで処理すると、不法投棄扱いになる場合もあります。事業所から出る大量のインクカートリッジは産業廃棄物として扱われるため、家庭ゴミとして出すことはできません

まとめ:状態に応じた「最適ルート」で処分しよう

インクカートリッジは、「小さくても有害物質を含む精密部品」です。ゴミとして捨てるのではなく、「リサイクル資源」として扱うのが基本といえるでしょう。

純正品はメーカーや家電量販店の回収ボックスへ持ち込むことで、適切にリサイクルされます。互換品は自治体の不燃ごみとして出すか、不用品回収業者へ依頼しましょう。未使用品や液体インクは、乾燥処理をしっかり行ってから廃棄することが重要です。

プリンターやFAXなど、他の機器とまとめて手放したい場合は不用品回収業者が最も効率的です。

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掲載しているのは、自治体の許可を取得した正規の業者のみです。許可証や番号のチェックを徹底し、適正価格で信頼して任せられる業者だけを厳選しています。

環境にも負担をかけず、安心できる方法で不用品を手放しましょう。

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