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ワインセラーとはワインを一定の温度に保つための収納庫のことです。すべての家庭がワインセラーを備えているとはいえませんが、日本でもワインを楽しむ方が増えてワインセラーが自宅にある人も増えてきました。
ワインセラーの買い替えや故障でワインセラーを処分したいけれど、捨て方がわからないという方も増えてきたようです。
この記事でわかること
- ワインセラーを自治体の粗大ゴミに出せない理由
- ワインセラーの詳しい処分方法
- ワインセラーを売却する具体的な方法
- 売れやすいワインセラーとは
本記事ではワインセラーの正しい捨て方やそれ以外の処分方法について解説します。自分に最適な方法を見つけて正しく処分してください。
ワインセラーを粗大ゴミに出せない理由
ワインセラーはワインに適した温度の4~18℃、湿度30~60%に保つための冷蔵庫の1種です。
そのため、ワインセラーも家電リサイクル法の対象となっているため、自治体の粗大ゴミに出すことはできません。
家電リサイクル法は、一般家庭や事務所などから排出された家電製品から、使える部分・材料をリサイクルして資源を有効活用しつつ廃棄物を減らすための法律です。対象品目はテレビ・エアコン・冷蔵庫/冷凍庫・洗濯機/乾燥機の4種です。
これらの家電を処分するためには、リサイクル料金を支払う必要があります。料金は4種の家電で異なり、さらにメーカーによっても異なる場合がありますが、冷蔵庫の場合は下記の通りです。
- 171L以上の冷蔵庫・冷凍庫(ワインセラーを含む)4,730円
- 170L以下の冷蔵庫・冷凍庫(ワインセラーを含む)3,740円
ワインセラーには下記のようにいくつかの種類がありますが、どの種類であっても家電リサイクル法の対象であることに変わりはありません。
コンプレッサー式 | モーターの力で冷媒を急激に圧縮した後、冷媒が気化するときに熱を奪う力を利用した冷却方法 |
ペルチェ式 | ペルチェ素子を利用した冷却方法・ペルチェ素子は電流を流すと熱を吸い上げて放出する性質を持つ |
熱吸収式 | 冷媒としてアンモニアを使う・アンモニアを加熱したときの気化熱を利用した冷却方法 |
コンプレッサー式のものは通常の家庭で使う冷蔵庫と同じ仕組みですが、ペルチェ式と熱吸収式はフロンガスを使っておらず一見環境に優しいように思われます。ただ、ワインセラーはペルチェ式も熱吸収式も家電リサイクル法の対象なので、自治体の粗大ゴミとしては処分できません。
また、車載式のポータブル冷蔵庫など、小さなサイズの冷蔵庫でも家電リサイクル法の対象です。ワインセラーも同様で、小型のものでも自治体では処分できません。
ワインセラーの処分方法
ワインセラーの処分方法は大きく分けると2種類あります。
- 販売店に回収してもらう
- 指定引取場所に持ち込む
買い換えをする方なら販売店・購入店に引き取ってもらうこともできますが、中には処分だけをしたい方もいるでしょう。また、長年使用しているうちに購入した店がわからなくなってしまう場合もあります。
そのような場合にはどうしたら良いのか、また自分で指定引取場所に持ち込むにはどうしたら良いのかを詳しく説明していきます。
自治体の指定引取場所に持ち込む
下記は一例ですが、多くの自治体ではワインセラーを自分で指定引取場所に持ち込んで処分できます。この方法では基本的にはリサイクル料金だけで済むため、処分費用が安いのがメリットです。
- 札幌市
- さいたま市
- 港区・品川区・世田谷区・江東区・目黒区
- 横浜市
- 川崎市
- 大阪市
料金が安く済む反面、ワインセラーを持ち込む前にリサイクル料金を振込んだり、自分で指定引取場所までワインセラーを運搬しなくてはいけないなどの手間がかかるため、時間に余裕のある方や自家用車を持っている方に適した方法です。
指定引取場所は「家電リサイクル券センター」のホームページから探せるため、自宅の近辺の指定引取場所を探しましょう。実際に指定引取場所にワインセラーを持ち込むためには次のような手順を踏みます。
最初にリサイクル料金を支払うために、郵便局に行く必要があります。
- 郵便局で家電リサイクル券を受け取り、必要事項を記載
ワインセラーの場合はメーカー名・内容積 - リサイクル料金を振り込む
- リサイクル券をワインセラーに貼って指定引取場所に持ち込む
1.リサイクル券を受け取ることができるのは、郵便局の貯金窓口だけのため、営業時間内に手続きをする必要があります。一部の簡易郵便局などでは家電リサイクル券を扱っていない場合があるため、事前に確認をすると良いでしょう。
家電リサイクル券は振込用紙になっており、必要事項を記載してから料金を支払います。ワインセラーはメーカーと内容積によってリサイクル料金が異なるため、前もってメモをしておきましょう。
また、自分で運搬するのが困難な方は一般廃棄物収集運搬業許可業者に依頼することができます。依頼する場合は自分で持ち込む場合とは家電リサイクル券の用紙が違うため、注意をしてください。
2.振込には振込手数料が必要になります。
3.家電リサイクル券には「排出者控」という欄があります。これはワインセラーを正しく処分した証明になるため、切り離して大切に保管してください。
最後にワインセラーに家電リサイクル券を貼り、指定引取場所に持ち込みます。リサイクル券を貼る箇所はワインセラーを前面から見た場合、右側面上部ですが、貼りにくい場合には指定引取場所の職員にそのまま券を渡してください。
買い替えの際に販売店に引き取ってもらう
自分で指定引取場所に持ち込む時間がない方やワインセラーを買い換える予定がある方は、販売店に引き取ってもらう方法がお勧めです。
この方法ではワインセラーを販売店に引き渡すだけで処分できるのがメリットですが、販売店に指定引取場所までの運搬を依頼することになるため、リサイクル料金だけでなく収集運搬料金が必要になります。
買い換えではなく、処分だけをしたい場合も、購入した店舗に依頼して引き取ってもらえます。店舗によっては、購入したものでなくても引き取ってもらえる場合もありますが、前もって確認をした方が良いでしょう。
エディオン
エディオンでは、購入したワインセラーはもちろん、エディオンで購入していない場合も回収してもらえます。処分だけの場合でも自宅まで引き取りに来てもらえますが、店頭持ち込みをする場合と比較すると、収集運搬料金の差が最大で1,650円になります。処分費用を抑えたいなら店頭に持ち込むことをお勧めします。
エディオンで購入していないワインセラーを回収してもらう費用
リサイクル料金 | 171L以上 4,730円 |
---|---|
170L以下 3,740円 | |
引き取りに来る場合の収集運搬料金 | 251L以上 3,850円 |
250L以下 3,300円 | |
店頭に持ち込む場合の収集運搬料金 | 2,200円 |
コストコ
コストコでは新規購入した方のためのサービスとして、家電リサイクル法の対象品を回収しているため、古いワインセラーの処分だけしたいという要望には対応していません。
冷蔵庫・冷凍庫のリサイクル料金はエディオンと同じ金額ですが、収集運搬料金は全国一律で1,600円です。
コストコで回収してもらうときの注意
新しい商品を配送するのと同時に古いものを回収するため、新しいワインセラーを購入するときに、家電リサイクルの申込みをしておきましょう。
新しい商品が到着した後に家電リサイクルの回収をする場合、古いワインセラーの移動は前もって自分でしておくか、3,300円の料金で配送員に行なってもらうことになります。
自治体独自の処分方法
ワインセラーを処分するための主な方法を2つ紹介しましたが、自治体によっては、購入した店舗がわからない場合に利用できる方法があります。
自治体のリサイクルセンターで回収してもらう
港区・品川区・世田谷区・江東区・目黒区など都内23区 | 家電リサイクル受付センターに回収してもらう |
横浜市 | 横浜家電リサイクル推進協議会に回収してもらう(別途料金が必要だが家の中からの搬出にも対応) |
両者ともに必要なのはリサイクル料金と収集運搬料金ですが、利用する方が郵便局でリサイクル料金の振込をする必要はありません。
自宅に回収に来てもらったときに、リサイクル料金と収集運搬料を現金で支払い、「排出者控」を受け取ってください。
ただし、これはあくまでも購入した店舗がわからない、または店舗がなくなってしまったという方のための方法です。購入した店舗がわかっている場合は購入店舗に依頼してください。
また、家電リサイクル受付センターは、自宅の中からの搬出などには対応していません。収集運搬のためにトラックが入れる場所まで、自力でワインセラーを出す必要があります。
家電回収協力店に相談する
過去に販売した冷蔵庫や洗濯機など家電リサイクル法の対象品の引き取りを客から求められたときに、引き取りに応じるのが家電製品の販売店の義務です。買い替えのために同じ種類の家電製品の引き取りを求められたときも、同様に引き取る義務があります。
家電回収協力店はその義務のない家電製品を引き取って、家電リサイクルに協力している店舗です。下記は家電回収協力店を定めている自治体の一例です。
- 札幌市
- 横浜市
- 川崎市
家電回収協力店は自治体の依頼で協力しているため、多くの自治体のホームページで紹介されています。また、家電回収協力店でなくても家電リサイクル法の対象品を引き取ってくれる場合があります。いつも利用している店舗がある方は、問い合わせてみましょう。
費用はリサイクル料金と収集運搬料金ですが、収集運搬料金はその店舗により異なります。
ワインセラーを売却する
ワインセラーは冷蔵庫と同類ですが、生活家電と違い酷使されて劣化するということはそれほどありません。まだ傷んでいないワインセラーなら売却を考えると良いでしょう。10年経過したワインセラーでも、売却に繋がることがあるようです。売却には2つの方法が考えられます。
- リサイクルショップに売却
- フリマアプリなどを利用して売却
売却しやすいワインセラーとは
下記は売却しやすいワインセラーの条件です。
- 人気メーカーの製品であること
- ワインを入れるため、清潔で状態が良いこと
- 大型であること
スイスで冷蔵庫を開発したヘルマン・フォルスター社が前身となった「フォルスタージャパン」や約40年前にドイツで誕生した「シャンブレア」、スウェーデンの技術者によって開発された「ドメティック」等のメーカーの製品は人気があり、高額買取が期待できます。
使用年数により、ワインセラーの状態に変化があるのは当然ですが、少しでも売却しやすくするためには前もって丁寧な掃除をしておくと良いでしょう。
大型のワインセラーが売却しやすい理由は、通常の冷蔵庫と同じコンプレッサー式であることが多いためだと考えられます。コンプレッサー式は冷却する能力が高く、消費電力も低いのが特徴です。
ただし、ペルチェ式や熱吸収式が売却できないわけではありません。ペルチェ式には、音が静かで室内に置いても気にならないというメリットがあり、熱吸収式はコンプレッサー式とペルチェ式の中間で冷却能力と音の静かさの両方を求める方に需要があるようです。
リサイクルショップで売却
ワインセラーを売却することには次のようなメリットがあります。
- まだ使えるワインセラーをリユースできる
- 処分のためにリサイクル料・収集運搬料金を支払わなくて良い
- ワインセラーを買取ってもらうことで、収入を得ることができる
買取ってもらえない場合は、そのまま持ち帰る必要があるため、店舗まで自分でワインセラーを運ぶのが面倒だという方もいるでしょう。
最近は出張買取を行っているリサイクルショップが増えており、ワインセラーが大きくて運搬が困難な場合なども自分で無理をする必要がありません。
ただ、出張費が必要な場合もあるため、事前に確認を取っておきましょう。出張費が無料の店舗を選べば、もし売却ができない場合も経済的なダメージはないため、気軽に売却の相談ができます。下記は実際にリサイクルショップで買取をしたワインセラーの例です。
- フォルスターワインセラー FJC-85G 2017年製 5,000円で買取
- フォルスターワインセラーロングフレッシュ ST-SV270G 2012年製 15,000円で買取
フリマアプリなどを利用して売却
リサイクルショップで買取を断られた場合でも、価格を安く設定してフリマアプリで売却ができるかもしれません。
フリマアプリを利用して売却をするためには、アカウントの登録が必要ですが、「メルカリ」の場合はグーグルアカウントを持っていれば、短時間で登録できます。
登録後の手順は以下の通りです。
- ワインセラーの写真を撮影・登録
- 商品のカテゴリや状態を設定
- 商品名や説明を入力
- 発送の方法を設定
- 販売価格を設定
これで商品の出品は完了です。スマホを使えば1人で手軽に出品できるため、リサイクルショップに買取してもらうのはハードルが高いと感じている方に最適な方法です。
「メルカリ」では、リサイクルショップで買取しにくいと言われている小さなサイズのワインセラーも多数出品されています。下記は実際に出品されていたワインセラーです。どちらも20L程度の容量の小さなサイズです。
- 【新品未開封】ワインセラー AS-C08S 10,000円で売却済み
- ワインセラー デバイスタイル CE-8W 8,000円で売却済み
売却が成立すると、自分でワインセラーを梱包・発送する必要があります。ワインセラーは電化製品のため、発送中のトラブルが心配という方もいるでしょう。
メルカリでは発送中のトラブルを補償する「らくらくメルカリ便」や梱包も発送も専門業者に頼める「梱包・発送たのメル便」などを利用できます。
不用品回収業者に依頼する
引っ越しなどの事情で粗大ゴミの収集を待っていられない方もいるでしょう。そのような場合は不用品回収業者に依頼するのがお勧めです。
不用品回収業者には料金が高いというイメージを持っている方もいるかもしれませんが、メリットが多いため料金のイメージだけで除外するのはもったいない方法です。
不用品回収業者を利用するメリット
- 申込みをしてから実際に対応するまでの時間が短い
- 早朝や深夜にも対応してもらえるため、効率良く処分ができる
- どのような状態のワインセラーも回収してもらえる
- 他に不用品があれば、一緒に回収してもらえる
- 自分で分別や運搬などをしなくても良い
- 不用品買取をしている業者が増えているため、不用品が収入になる可能性がある
不用品回収業者では、1回の回収につき10,000円程度という料金設定が多いです。1回の回収とは、コンテナ1台や軽トラック1台に複数の不用品を積み込んだ状態で、決して1つの不用品を回収する料金ではありません。
不用品が多数ある方ほど不用品回収業者を利用するメリットが大きく、一度にまとまった不用品を処分できるため、引っ越しや片付けの作業が一段と早く進みます。
また、不用品回収業者ならばどのような状態のワインセラーの処分も確実です。故障していて値段がつかない状態や、大きくて部屋から自分では出せない場合でも必ず処分できるため、安心して利用することができます。
まとめ【ワインセラーを捨てるときは無理をしないで】
ワインセラーの処分方法を解説しました。
- ワインセラーを買い換える方:販売店に引き取ってもらう
- 買い換えをしない方・費用を抑えて処分したい方:指定引取場所に持ち込む
上記のような方法の他に、販売店がわからない方やすでに店舗がなくなっている場合、自治体によっては次のような方法もあります。
- 自治体のリサイクルセンターに回収してもらう
- 家電回収協力店に回収してもらう
また、ワインセラーがまだ使用できる場合は売却すると、処分の費用がかからない上に臨時収入が得られるかもしれません。
- 人気メーカーのもの・大型のもの:リサイクルショップで売却
- 小型のもの:フリマアプリなどを利用して売却
ワインセラーは、大きさによって重くて動かすのが大変です。決して無理をせず、自分に合った方法を見つけて処分してください。
処分を急いでいる場合は、不用品回収業者に依頼するのがお勧めです。
不用品回収業者を探す際は、ぜひ「不用品回収モール」をご利用ください!
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