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「長期間放置してしまったガソリン、どう捨てればいい?」「エネオスなどのガソリンスタンドで引き取ってもらえる?」
ガソリンは揮発性が高く、劣化や発火のリスクがあるため、家庭ゴミとして捨てることはできません。
この記事では、古いガソリンを安全に・合法的に処分する方法を中心に、バイクや車のタンク内に残ったガソリンへの対処法、ガソリンスタンドでの引き取り可否、業者への依頼方法まで詳しく解説していきます。
古いガソリンはどうなる?劣化の仕組みと危険性

ガソリンは長期間放置すると酸化や揮発によって性質が変化し、エンジンや燃料系統に悪影響を及ぼします。
ガソリンが劣化する原因
揮発によって軽質成分が抜けることが、劣化の主な原因です。
空気や湿気と反応し、酸化物やガム質が発生するため、腐敗臭や変色が見られるように。エネオス公式サイトによると、一般的には気温の変化が少ない冷暗所での保管であれば、ガソリンは半年程度使用に問題ないとされています。
ただし、購入から半年以内の品質を保証するものではないため、早めの使用または入れ替えが推奨されているでしょう。
放置したガソリンの危険性
引火・爆発のリスクがあり、特に夏季や密閉空間では危険性が高まります。
蒸気吸入による健康被害も懸念され、頭痛やめまい、吐き気などの症状が現れることがあるでしょう。排水や土壌に流すと環境汚染につながるため、絶対に避けなければなりません。
古いガソリンは消防法により「危険物」として指定されており、一般廃棄物ではないことを理解してください。絶対に下水や土に流してはいけません。
古いガソリンの処分方法5選

古いガソリンを安全に処分するには、主に5つの方法があります。
① ガソリンスタンド(エネオスなど)に相談する
最も安全で確実な方法といえるでしょう。
エネオス、出光、コスモなど多くのガソリンスタンドでは「産業廃棄物」として処理可能です。ただし店舗ごとの判断により対応可否が異なるため、必ず事前に電話で確認してください。
相談時に伝えるポイント
ガソリンの量を正確に伝えましょう(例:1リットル、5リットルなど)。
容器の種類(ポリタンク、バイクタンクなど)も重要な情報です。混入物の有無(オイルや水が混ざっていないか)についても確認が必要でしょう。
店舗によっては、その店舗で購入したことを証明するレシートや領収書がなければ回収不可としている場合もあります。
費用の目安
無料から1リットルあたり300円程度が相場となっています(店舗によって異なる場合があります)。
同じチェーン店でも店舗によって対応が大きく異なるため、複数の店舗に問い合わせてみることをおすすめします。
② 自動車整備工場・バイクショップに依頼
古いガソリンを抜き取る「廃液処理」が可能な工場も多くあります。
特にバイク用タンクの中に残っている古い燃料を処分したい場合に最適でしょう。バイクの点検や修理と同時に依頼できるケースも多いため、効率的な方法といえます。
整備工場では専用の設備を持っているため、安全かつ適切に処理してもらえます。
③ 専門の産業廃棄物処理業者に依頼
法人や個人問わず、ガソリンなどの危険物を安全に処理できます。
少量でも引き取る業者があり、業者によっては出張引き取りにも対応しているでしょう。大量のガソリンを処分する必要がある場合は、この方法が最適です。
依頼時のポイント
「危険物処理」または「廃油回収」の資格を持つ業者か確認してください。
無許可業者に依頼すると法律違反になる可能性があります。特別管理産業廃棄物の廃油の許可を持つ業者を選ぶことが重要でしょう。
詳しくは不用品回収業者の選び方:10つのポイントと悪質業者の特徴・回避方法をご参照ください。
④ 廃油処理ボックスを使って処分
少量(500ミリリットルから1リットル程度)なら、市販の「廃油処理パック」で吸収させて可燃ゴミとして出せる場合もあります。
ただし**「ガソリン対応」と明記された製品のみ使用可能**です。灯油用・エンジンオイル用処理箱では対応不可のことが多いので注意が必要でしょう。
カー用品店やホームセンターで販売されているガソリン対応の吸着剤入りパックを使用すれば、安全に処分できます。
⑤ 自治体の危険物回収ルートを確認
一部自治体では、「廃油・薬品類」の回収を定期的に実施しています。
多くの場合は「家庭で出た少量の危険物」が対象となっているでしょう。ただし、ガソリンは対象外の場合もあるため、必ず事前確認が必要です。
お住まいの自治体のホームページや環境課に問い合わせて、回収可能かどうか確認してください。
バイクや車のタンク内に残った古いガソリンの処理

長期間乗っていないバイクや発電機などでは、タンク内に古いガソリンが残っていることがあります。
そのまま再使用するとエンジン不調や詰まりの原因になるため、必ず抜き取って処理する必要があるでしょう。
処理の手順
整備工場またはバイクショップに持ち込むのが最も安全です。
タンク内の燃料を抜き取ってもらい、処理費用は1台あたり1,000円から3,000円程度が目安となります。自分で抜き取る場合は、専用のポンプを使用し、必ず屋外の風通しの良い場所で作業してください。
抜き取ったガソリンは、ガソリンスタンドや産業廃棄物処理業者に依頼して適切に処分しましょう。
少量のガソリン処分に使えるアイテム
「ガソリン対応 廃油処理箱」や「吸着剤入りパック」など、カー用品店・ホームセンターで販売されています。
吸収後は燃えるゴミとして出せるケースもありますが、自治体の指示を必ず確認してください。愛知県豊明市では、公式サイトで「少量であれば、いらなくなった紙や布、新聞紙等に染み込ませて、可燃ごみとして処分してください」と案内されています。
ただし、これはあくまで少量の場合に限られ、1リットル以上のガソリンには適用できません。
ガソリンスタンドに断られた場合の対処法
すべてのガソリンスタンドがガソリンの回収を行っているわけではありません。
別のスタンドに相談してみましょう。同チェーンでも対応が異なるため、複数の店舗に問い合わせることをおすすめします。
整備工場や危険物処理業者に切り替えることも選択肢です。地域の廃棄物処理センターに問い合わせれば、適切な処理業者を紹介してもらえることもあるでしょう。
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やってはいけない古いガソリンの捨て方

古いガソリンの処分には、絶対にやってはいけない方法があります。
- 下水・土・側溝に流す
環境汚染・法令違反です。下水道法や河川法により、排水基準が厳しく定められており、違反すると罰則が科される可能性があるでしょう - 可燃ゴミに混ぜる
引火の危険があり、収集車の火災につながる恐れも。庭や空き地に撒くのも、揮発ガスによる健康被害や火災のリスクがあるため危険です - 長期間室内保管する
可燃蒸気による火災リスクが高まります。必ず屋外の風通しの良い場所で保管してください
古いガソリンを処分する際の安全対策
ガソリンを扱う際は、以下の安全対策を必ず守りましょう。
直射日光を避け、風通しの良い場所で保管してください。密閉容器を使用し、換気を十分に取ることが重要です。
容器を傾けたり振ったりしないよう注意し、絶対に火気厳禁の状態で作業してください。ライターやタバコ、コンロなどの火気は近づけないようにしましょう。
ガソリンの運搬時は、容器の外部に「ガソリン」および「火気厳禁」と明記し、きちんと密栓して注入口を上向きにします。運搬中に容器が転倒したり破損したりしないように固定することも大切です。
古いガソリンの再利用はできる?
変色や異臭がある場合は絶対に使用不可です。
わずかに古いだけなら「添加剤」で延命できる場合もありますが、自己判断は危険でしょう。劣化したガソリンを使用すると、エンジンの不調や故障の原因となります。
基本的には再利用よりも安全な処分を最優先することが大切です。「もったいない」という気持ちもわかりますが、機器の故障や事故のリスクを考えると、適切に処分する方が結果的に安全かつ経済的といえるでしょう。
まとめ:古いガソリンは「家庭ゴミ」ではなく「危険物」—専門ルートで安全に処理しよう
ガソリンは劣化しても燃えやすい危険物です。絶対に自己処理しないでください。
最寄りのガソリンスタンド(エネオスなど)または整備工場に相談が最適でしょう。店舗によって対応が異なるため、事前に電話で確認することをおすすめします。
少量なら「ガソリン対応 廃油処理ボックス」で処分可能ですが、自治体のルールを必ず確認してください。不用品回収業者や産廃業者を利用すれば、大量でも安全に処理できます。
ガソリンは便利な燃料である一方、扱いを誤ると非常に危険です。「放置せず、専門に任せる」が最も安全で確実な方法といえるでしょう。
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古いガソリンの処分は危険を伴うため、必ず専門のプロに任せるのが安全です。

