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FAXを処分する場合、不燃ゴミや粗大ゴミといった自治体のゴミとして捨てることが多いでしょう。
しかし、実際には他にもさまざまな処分方法があり、無料で処分することや買取を依頼することも可能です。
そこでこの記事ではFAXの種類や基本的な捨て方ついてもご紹介します。
少しでもFAXの処分費用を安く抑えるために、無料でFAXを処分する方法や買取を依頼する方法についても解説します。
すぐにFAXを処分したい方はもちろんのこと、FAXをお持ちであれば知って損のない情報なので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- FAXの種類について
- FAXの処分方法
- 業務で使用したFAXの処分方法
- インクリボンやトナー、カートリッジの処分方法
- FAXを処分する際の注意点
FAXの種類
FAXは印字の方法や搭載している機能によって、さまざまなタイプがあります。
基本的な処分方法はどのタイプでも共通ですが、種類によってFAXのサイズや使用するインクカートリッジなどの付属品が変わります。
正しいFAXの処分方法を理解するために、FAXの種類について確認しておきましょう。
FAXには、主に以下の3種類があります。
- インクジェット方式のFAX機
- 熱転写方式(サーマル転写方式)のFAX機
- 複合機タイプのFAX機
なお、いずれのタイプにも電話機能が付属しているものがあります。
インクジェット方式のFAX機
インクジェット方式のFAX機は、家庭用のFAX兼プリンターとしてよく利用されます。
インクジェット方式は四角い形状のインクが内蔵されたインクカートリッジを使い、インクを印刷する面に吹き付けて印字します。
このタイプのFAX機にはトナーは必要ありませんが、インクカートリッジの交換が必要です。
熱転写方式(サーマル転写方式)のFAX機
熱転写方式のFAX機は、熱感受性の紙に熱を加えて印刷を行います。
このタイプのFAX機にもトナーは必要ありませんが、サーマルペーパーと呼ばれる専用の熱感受性紙を使用する必要があります。
複合機タイプのFAX機
複合機タイプのFAX機にはFAX以外の機能が一体化されています。プリンター、スキャナー、コピー機能などが搭載されているのが一般的です。
レーザープリンター機能が搭載された複合機タイプのFAX機の場合は、トナーが必要です。
トナーを捨てる際は産業廃棄物に分類されるため、自治体の一般ゴミとして捨てられず、産業廃棄物として捨てるか専用の回収サービスを利用する必要があります。
FAXの処分する方法7選
FAXの処分には、以下の7つがあります。
- 自治体のゴミに捨てる
- 小型家電の回収ボックスを利用する
- リサイクルショップに買取依頼する
- 無料回収サービスに依頼する
- 不用品回収業者に回収依頼する
- フリマアプリやネットオークションに出品する
- 寄付・寄贈する
FAXの状態やサイズによって処分方法が異なるので、それぞれについて詳しくご紹介します。
自治体のゴミ収集に出す
FAXのサイズによって、可燃ゴミか不燃ゴミ、もしくは粗大ゴミとして捨てられます。
他の方法よりも低コストにFAXを処分できる点がメリットです。
分別方法は自治体によって異なるので、処分する際は事前に確認しましょう。
以下は、自治体のゴミとしてFAXを捨てる際の分別方法と粗大ゴミの処理費用の一例です。
各自治体のFAXの分別方法
自治体名 | FAXの分別の仕方 | 粗大ゴミの処理費用 |
---|---|---|
世田谷区 | 大きさ ・30cm以下:不燃ごみ ・30cm以上:粗大ごみ | 400円 |
練馬区 | 粗大ごみ | 400円 |
横浜市 | ・燃やすごみ ・50cm以上:粗大ごみ | 200円 |
大阪市 | ・小型家電リサイクル回収 ・小型家電リサイクルボックスに入らない場合:普通ごみ ・最大の辺または径が30cmを超える場合:粗大ごみ | 200円〜 |
小型家電の回収ボックスを利用する
自治体によっては小型家電回収ボックスを設置しており、処分したいFAXをボックスに入れることで処分できるケースがあります。
ただし、小型家電の回収ボックスを導入していない自治体や設置していてもFAXが回収対象の家電ではないケースもあるため、必ず自治体の公式サイトなどをご確認ください。
回収の方法も自治体によってさまざまで、ボックスを常設している自治体のほか、不定期のイベントで回収するケースなどもあります。
回収ボックスを利用する際は、お住まいの自治体に設置場所や方法、対象製品など詳細を確認した上で利用しましょう。誤った方法で回収ボックスを使用すると、不法投棄になる可能性があるので注意してください。
世田谷区では小型家電の回収ボックスを常設しており、ボックスに入るサイズの電話機は回収の対象です。しかし、FAX機能のついた電話機およびFAXは「対象外」です。
一方で、名古屋市の場合は回収ボックスに入る大きさ(縦15cm以下・横40cm以下・奥行25cm以下)であれば、FAXおよび電話機を処分可能です。
リサイクルショップに買取を依頼する
故障や目立った傷がなく状態の良いFAXであれば、リサイクルショップに買取を依頼することができます。
ただしリサイクルショップに買取を依頼する際は、次の条件は必須です。
買取依頼できるFAXの条件
- 故障がなくスムーズに動作する
- 傷や汚れが少ない美品
- 製造から日が浅い
壊れていたり、修理の必要な箇所があるFAXはリサイクルショップでの買取は困難です。
清掃すればすぐに販売できる程度の美品であることが必須条件と考えておくほうがよいでしょう。
製造から日が浅く新しい製品であることも重要な条件で、新しい製品の方が機能性が高く、高い需要が見込まれるため買取価格も高くなります。
また、インクリボンや取り扱い説明書などの付属物は可能な限り揃えておくことで、買取価格が高くなります。
なお、リサイクルショップに買取依頼する際は、複数社に見積もりを依頼してから検討してください。
ショップの在庫状況や店舗ごとの需要の傾向によって、同じFAXでも買取価格が変わることがあります。
FAXの無料回収サービスに依頼する
FAXや電話機、コピー機をはじめとする電化製品を無料で引き取るサービスを提供している企業があります。
サービス対象地域が限定されますが、無料で不要になったFAXを処分できるので便利です。
送料無料対象の商品を一緒に回収依頼する場合は、FAXの宅配送料も無料になります。
サービス対象エリアにお住まいの場合は、無料回収サービスを検討するのもよいでしょう。
不用品回収業者に回収依頼する
FAXが壊れていたり、リサイクルショップで値段がつかなかった場合や他にも処分したいものがある場合は、不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。
不用品回収業者に依頼すれば、FAXを含めた捨てたいものを全てまとめて処分できます。不用品の搬出作業も全て業者に依頼できるので、手間がかかりません。
不用品回収業者に依頼する場合は、買取にも対応している業者を選ぶのがおすすめです。
まだ使用できるFAXであれば値段が付く可能性もあり、買取された場合は買取金額が不用品回収の費用から相殺されるため、安価に不用品一式を処分することが可能です。
フリマアプリやネットオークションに出品する
不要になったFAXは、フリマアプリやネットオークションに出品することができます。
フリマアプリやネットオークションでは、多少の傷があっても機能に支障がないFAXであれば買い手がつきやすい傾向があります。
また、故障して動かないFAXでも、修理できる人や部品取り用のジャンク品として出品することもできます。
多くのFAXが送料別で300円から取引の実績があり、FAX複合機で機能に問題がない場合は中古でも数万円で取引されることもあるので、ニーズと合致すれば売却のチャンスはあるといえるでしょう。
ただし、フリマアプリやネットオークションの場合、手間をかけて出品したからといって必ず売れる保証がないことは理解しておきましょう。
また、商品の詳細について記入漏れがあったり、梱包が不十分で輸送の途中で破損等が発生すると、購入者との間で返品や返金といったトラブルになることもあるのでご注意ください。
FAXの処分を急いでおらず出品や発送の手間を許容できる方や、リサイクルショップでは値段がつかない場合は検討したい方法です。
寄付・寄贈する
不要になったFAXを寄付することで、不用品を処分しながら社会貢献する方法があります。
寄付で集めた不用品を売却して得た売上金を、経済的に厳しい状況にある諸外国の支援に当てる活動をしている企業もあります。
寄付の対象品目にFAXがある場合、故障していても寄付可能なケースもあります。
ただし、寄付・寄贈の対象品目はイレギュラーに変更されることがあるので、送付の前に寄付を募っている企業や団体にご確認ください。
また、寄付・寄贈する場合は送料は自己負担が原則となるので、着払いで送らないようご注意ください。
業務用のFAXの処分方法
業務用のFAXの処分方法は家庭用のFAXと異なり、自治体のごみ収集では回収できません。
次の3つのいずれかの方法で処分するのが、一般的です。
- 産業廃棄物の処理業者に回収依頼する
- メーカーに回収依頼する
- リースの場合は返却する
産業廃棄物の処理業者に回収依頼する
業務用のFAXは、事業系の廃棄物処理を扱っている業者に回収・処分を依頼できます。
産業廃棄物の処理業者とは、「廃棄物処理及び清掃に関する法律」に則り都道府県および政令市から許可を受けた業者です。
処分したい業務用FAXが複数ある場合は、産業廃棄物の処理業者に依頼するとよいでしょう。
なお、産業廃棄物の処理業者に依頼する際は、FAXに残っているFAX番号などのデータの初期化を忘れずに行ってから引き渡してください。
メーカーに回収依頼する
FAXを製造販売するメーカーによっては、使用済み製品の回収システムを導入しているケースがあります。
ただし、対象となるのは業務用のFAXのみであることがほとんどです。
例えば、リコーでは有償で不要になったFAXの回収サービスを実施しています。
本体重量によって回収および処理の費用は異なりますが、20kg未満の最も軽量な製品であれば一台につき10,000円で回収可能です。
リース会社に返却する
事業所で使用しているFAXの場合、リース会社からレンタルしている場合も少なくないでしょう。
自社で保有しているFAXであれば不要になった際は処分しなければなりませんが、リースしている場合はリース会社に返却する必要があります。
FAXの処分の手配を開始する前に契約等を確認し、万が一FAXが故障した場合も同様にリース会社に連絡するようにしましょう。
FAXのインクリボンやトナー・インクカートリッジの捨て方
FAXを捨てる場合は必ず、事前にトナーやインクカートリッジ、インクリボンを取り外してください。
FAX本体は、不燃ゴミもしくは粗大ゴミといった自治体のゴミに出すことができますが、トナーやインクカートリッジ、インクリボンは、FAX本体と一緒に捨てることはできません。
特に内部に粉が含まれているトナーカートリッジは、産業廃棄物に分類されるため、捨て方のルールが厳しく定められています。
誤った捨て方をすると、大きな事故につながるケースもあるため危険です。
なおインクリボンやトナーカートリッジ、インクカートリッジの違いは次の通りです。
インクリボン | FAXの印字に使うインクを染み込ませた帯状)のフィルムや繊維 |
トナーカートリッジ | レーザー式の複合機やコピー機で使用・粉を擦り付けて印刷する |
インクカートリッジ | インクジェット式の複合機やコピー機に使用・液体を吹き付けて印刷 |
インクリボンの捨て方
インクリボンの捨て方には、次の2つのパターンがあります。
- 可燃ゴミもしくは不燃ゴミ
- 販売店の専用の回収ボックス
インクリボンはほとんどの自治体で、可燃ゴミもしくは不燃ゴミとして捨てられます。
ただし、自治体によって分別のルールが異なるので、処分する際はお住まいの自治体にご確認ください。
兵庫県神戸市や静岡県富士市ではインクリボンを可燃ゴミとして分別していますが、いずれの自治体もリサイクルの観点から販売店の専用回収ボックスの利用を推奨しています。
トナー・インクカートリッジの捨て方
インクカートリッジやトナーの場合は捨て方は5通りあります。家庭用と事業所用で捨て方が異なります。
- 販売店の専用の回収ボックスに捨てる
- 不用品回収業者に依頼
- メーカーに回収依頼する
- ベルマークと交換する
- 産業廃棄物として回収依頼する
捨て方 | 家庭用 | 事業用 |
---|---|---|
専用の回収ボックスに捨てる | 〇 | × |
不用品回収業者に依頼 | 〇 | 〇(事業系ゴミに対応する業者の場合) |
メーカーに回収依頼する | × | 〇 |
ベルマークと交換する | × | 〇(学校等) |
産業廃棄物として回収依頼する | × | 〇 |
専用の回収ボックスに捨てる
家電量販店などインクカートリッジやトナーを販売している店舗には、専用の回収ボックスが設置されているケースがよくあります。
「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」の一環としてリサイクル促進のためにプリンターメーカーが共同で実施しているもので、このボックスに入れることで費用をかけずにインクカートリッジやトナーを捨てることができます。
ただし、対象となるのは家庭で使用したインクカートリッジやトナーに限ります。事業所で使用したものについては対象外なのでご注意ください。
不用品回収業者に依頼
不用品回収業者に依頼すれば、FAXを回収依頼する際にトナーやインクのカートリッジを取り出さずそのまま引き渡すことができます。
処分せずに保管してあったカートリッジも一緒に回収依頼することも可能です。
FAXやインクカートリッジ・トナーの他にも処分したい不用品がある場合は、全て取りまとめて回収処分を依頼できる不用品回収業者の利用を検討するのもよいでしょう。
ただし不用品回収業者によっては、事業系ゴミの運搬処理の資格を保有していないことがあります。
産業廃棄物を回収・処分するためには、産業廃棄物収集運搬業と産業廃棄物処分業の資格が必要です。
事業所が不用品回収業者を利用する際は、産業廃棄物の許可を取得している業者か確認の上依頼するようにしましょう。
メーカーに回収依頼する場合
事業所で使用するFAXや複合機に限定されるものの、メーカーに回収依頼できることがあります。
ただし対象となるのは、メーカーの純正品のみです。また、メーカーや製品の種類によって無償の場合と有償の場合があります。
例えば富士通ではリサイクル製品の場合は有償ですが、リサイクル製品以外のレーザープリンタの使用済みカートリッジは「無償回収サービス」の対象となっています。
ベルマークと交換する
学校等の施設で使用しているFAXやプリンターのカートリッジなら、ベルマークに交換することができます。
対象となるFAXは、ベルマーク運動に対応しているメーカーの製品です。また、対応窓口は各メーカーとなるため、使用済みカートリッジの送付先もメーカー宛となります。
対応状況は随時変更になるため、サービスを利用する際はベルマークの公式サイトで確認が必要です。
産業廃棄物として回収依頼する
事業所で使用したインクカートリッジやトナーは、不要になったFAXとともに事業系ゴミの収集業者に回収依頼することができます。
大量にインクカートリッジやトナーを消費する事業所であれば、使用済み品はまとめて保管しておき、ある程度まとまった数ごとに回収依頼するとよいでしょう。
FAXを処分する際の注意点
FAXを処分する際は、次の3点にご注意ください。
- 適切に分類して処分する
- インクリボンやトナー・インクカートリッジを取り出してから捨てる
- データの初期化を必ず行う
適切に分類して処分する
FAXは家庭用と業務用で処分方法が大きく異なります。
また、家庭用のFAXを自治体のゴミとして捨てる場合の分類方法や捨て方も自治体ごとに異なるため、注意が必要です。
自治体ごとに定めるルールに従い、不法投棄にならないように処分してください。
インクリボンやトナー・インクカートリッジを取り出してから捨てる
家庭用のFAXを自治体のゴミや小型家電の回収ボックスを利用して捨てる場合は、必ずインクリボンやトナー・インクカートリッジを取り出してください。
取り出したインクリボンやトナー・インクカートリッジは、別途自治体ごとのルールにしたがって処分します。
ただし、不用品回収業者・産業廃棄物の業者に依頼するケースやFAXの無料回収、リサイクルショップでの買取に出す際は、FAX本体に装着したままで構いません。
リサイクルショップでの買取の場合は、残量のあるインクリボンやトナー・インクカートリッジは一緒に引き渡した方が、高く買い取られる可能性につながります。
データの初期化を必ず行う
FAXを処分する場合は、どの方法を採用する場合でも必ず内部データを初期化してください。
FAXには、氏名や企業名、電話番号といった個人のプライベートに関するデータが入っています。
データを初期化しないまま処分した場合、個人情報の漏洩につながる可能性があるので危険です。
また、コピー機やプリンターの搭載されたFAX複合機の場合、印刷物が内部に残されていないかも確認の上処分してください。
まとめ
家庭用のFAXであれば、自治体のゴミとして捨てることができます。
また、時間と手間をかけられる場合は、フリマアプリやネットオークションを利用したり、リサイクルショップに買取を依頼する方法もありますが、必ずしも希望通りの価格で売れるとは限りません。
すぐにFAXを処分したい場合や、引越しや遺品整理、断捨離といった大量に不用品が出る場合は、不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。
不用品回収業者に依頼すれば、FAXの状態を問わず回収依頼できるだけでなく、インクリボンやトナー・インクカートリッジを別途処分する手間もかかりません。
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