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当記事は、親世代と子供世代の両方に向けた内容で構成されており、人生の終末期に向けて、自分自身や親が亡くなる前に準備しておくべきことに焦点を当てています。
人は年齢を重ねることや病気により、判断能力が低下し自分一人では意思表示が難しくなる可能性があります。また、人はいつどのような状況で亡くなるか予測できません。
多くの人が「まだ死ぬような年齢ではない」と考えがちですが、突然の事態に備えることは非常に重要です。
この記事では、自分自身や親が亡くなる前に準備しておくべきことについて、分かりやすく説明します。
予期せぬ事態が起きても慌てずに対応できるよう、具体的な手続きやチェックリストも紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
この記事でわかること
- 終活として死ぬ前に準備しておくべきこと
- 親が亡くなる前にするべきこと
死ぬ前に終活をすることは悲観的なことではない
自分がこの世を去る前に終活を行うことは、決して悲観的な行為ではありません。むしろ、これは家族への深い愛情と配慮の表れです。
終活を通じて、自分の死後に家族が直面するであろう様々な手続きや決断を、事前に整理しスムーズに進められるように準備することができます。
これにより、家族は喪失の悲しみに集中でき、余計な心配や手間をかけずに済みます。また遺産分割などで家族間のトラブルが生じることを防ぐための重要なステップでもあります。
終活は、自分の人生を振り返り、未来を家族に託す行為として、その人の人生の締めくくりとしての重要な役割を果たします。
終活とは?
終活とは「終末期の活動」を意味し、人生の最終段階において自分の死後のことを考え、準備する活動のことを指します。
これには、遺言書の作成、財産や資産の整理、葬儀の計画、重要書類の整理、家族との大切な時間の過ごし方、未解決の問題への対処などが含まれます。
また、精神的な準備、つまり自分の死を受け入れ心の平和を得ることも終活の一環です。
終活は、自分自身の意志を明確にし、家族に負担をかけないための方法を考えることで、人生の最後をより良いものにするための重要なプロセスと言えるでしょう。
「死後事務委任契約」を結ぶこともできる
死後事務委任契約とは、自分が亡くなった後のさまざまな事務手続きや財産管理を、信頼できる第三者に委任する契約のことです。この契約により、遺族が直面するであろう複雑な手続きや負担を軽減することができます。
この契約を結ぶ人は、一般的には以下のような状況にある人々です。
- 単身であり、身近な親族がいない、または親族に負担をかけたくない人
- 親族がいても、相続や手続きに関する知識が乏しいため、専門家に任せたいと考える人
- 海外に住んでいて、日本国内の手続きを行うのが困難な人
- 複雑な資産状況を持ち、専門的な管理や手続きが必要な人
死後事務委任契約を結ぶことで、自分の意志に基づいた適切な財産管理や手続きが行われることを保証することができます。
「死後事務委任契約」を結ぶことは安心して人生の最終段階を迎えるための一つの選択肢となります。
死ぬ前にすること
終活として死ぬ前に準備をしておくことで、自分の意思をはっきりと伝えることができ、家族が困らないようにすることができます。また自分の人生を見つめ直す良い機会にもなるでしょう。
ここからは、終活を進めるための具体的な方法を紹介します。
身辺整理をする
身辺整理をすることで自分が亡くなった後、家族が直面するであろう問題を最小限に抑えることができます。
部屋の片付けと大型物品の処分
部屋の片付けと大型物品の処分は、終活において最も重要な作業の1つです。これにより、遺品整理の際の家族の負担を軽減することができます。
以下は、部屋の片付けと大型物品の処分における具体的なポイントです。
部屋の整理
まず、部屋全体を見渡し不要な物品を特定します。衣類、書籍、小物類など、日々の生活で使用しないものや、感情的な価値が低いものから整理を始めると良いでしょう。
大型物品の処分
家具や家電などの大型物品は、特に遺品整理の際に負担となりやすいです。これらの物品は、使用頻度や必要性を考慮し、不要であれば処分することを検討します。
一度に全ての整理をしようとすると億劫になり、中途半端で終わらせてしまうことがあります。部屋の片付けと大型物品の処分は、段階的に行うのがおすすめです。
例えば一週間に一度、特定のカテゴリーの物品を整理するなど、計画的に進めると良いでしょう。
大きな家具が多く処分が困難な場合は、細かい不用品とまとめて不用品回収業者に回収してもらうのがおすすめです。
不要な物の処分
不要な物の処分は遺品整理を容易にし、生活空間を整理整頓する上で非常に重要です。以下は、不要な物を効果的に処分するための具体的な方法です。
衣類の整理
クローゼットやタンスの中を見直し、着なくなった衣類を選別します。
季節ごとに必要ない衣類を決定し、リサイクルショップへの寄付や売却、または廃棄を検討しましょう。特に着用頻度の低い、サイズが合わない流行遅れの衣類は処分の候補となります。
書籍の整理
読まなくなった書籍や雑誌は、場所を取るだけでなく、遺品整理の際にも負担となります。
読み返す可能性が低い書籍は、図書館やブックオフなどへの寄付、または売却を検討しましょう。デジタル化できる書籍はスキャンして保存し、物理的なスペースを節約することも一つの方法です。
趣味の品の整理
趣味で集めたコレクションや工芸品なども、使わなくなったら処分を考えましょう。
これらの品は、オークションサイトや専門のリサイクルショップで売却することができます。また、友人や家族に譲ることも一つの選択肢です。
不用品が大量にある場合は、不用品回収業者に一括で回収を依頼するのが効果的です。特に「古物商許可」を持つ業者であれば、不用品の買取も行っていることが多く、回収費用と相殺してもらうことが可能です。
これにより、不用品の処分にかかる費用を節約しつつ、大量の不用品を処理することができます。
大切な書類の整理
大切な書類の整理は、終活の重要な部分です。これには、保険証書、不動産の登記簿謄本や契約書、銀行口座の情報、年金手帳、車の登録証明書など、さまざまな重要書類が含まれます。
これらの書類は、家族が必要な時にすぐに見つけられるよう、一箇所にまとめて保管することが大切です。
また、これらの書類の中には、家族が知らないものもあるかもしれません。そのため、どの書類がどこにあるのか、どのような目的で保管しているのかを家族に伝えておきましょう。そうすることで万が一の時に家族が迅速に対応できるようになります。
さらに、これらの書類は定期的に更新が必要なものもあるため、最新の情報を保持しておくことも忘れてはいけません。
例えば、保険証書の内容が変更された場合は新しい証書を保管場所に追加し、古いものは処分しておきましょう。
パスワードやデジタルデータの整理・削除
デジタル時代において、パスワードやデジタルデータの整理は外せない作業の1つと言えるでしょう。
これには、SNSアカウント、メールアドレス、オンラインバンキング、ショッピングサイトなどのログイン情報の整理が含まれます。これらのアカウント情報は、家族が簡単にアクセスできるようにリストアップし、安全な場所に保管してください。
また、パソコンやスマートフォンに保存されている写真や動画、文書ファイルなどのデジタルデータも整理が必要です。特に個人的な内容やプライバシーに関わるデータは、不要であれば削除することで、プライバシーを守ることができます。
また、大切な写真や動画は、USBメモリやクラウドサービスにバックアップを取り、家族がアクセスできるようにしておくと良いでしょう。
さらに、オンライン上でのデジタル遺産も考慮する必要があります。例えば、ブログやSNSのアカウントがある場合、亡くなった後にこれらのアカウントをどう扱うかを事前に決めておきましょう。
アカウントを削除するか、または記念ページとして残すかなど、具体的な指示を家族に伝えておくと良いでしょう。
これらのデジタルデータの整理は、デジタルネイティブではない遺族にとって大きな負担となります。そのため、生前に自らが整理しておくことで、家族の負担を減らすことができます。
加入しているサービスの見直し
加入しているサービスの見直しは、身辺整理の重要な一部です。
以下は、見直しを行う際のポイントです。
保険の確認 | 生命保険や医療保険など、現在加入している保険を見直しましょう。 特に、保険料の支払いが継続されているか、保険の内容が現在の生活状況に適しているかを確認します。また、保険証書や契約内容を整理し、家族が容易に理解できるようにしておくことが重要です。 |
定期購読サービスの整理 | 雑誌、新聞、オンラインメディアの定期購読は、不要であれば解約を検討します。 特に、自動更新されるサービスは、使用していないにも関わらず料金が発生し続ける可能性があるため、注意が必要です。 |
オンラインサービスの確認 | NetflixやAmazon Primeなどのストリーミングサービス、SNSアカウント、オンラインショッピングのアカウントなど、オンラインで利用しているサービスの見直しも行います。 これらのサービスは、アカウントを放置するとプライバシーのリスクや不要な費用が発生することがあるため、不要なものは解約または削除することが望ましいです。 |
これらのサービスを見直し、整理することで、自分が亡くなった後に家族がこれらのサービスに関する手続きに追われることを防ぎます。
また、不要な費用の発生を防ぎ、経済的な負担を軽減することにもつながります。
人に見られたくない物の処分
日記や個人的なメモなど、他人に見られたくない私的な物は、自分が亡くなる前に処分することをお勧めします。
財産と資産の整理をする
まず、資産を確認することから始めます。これには不動産、預金、株式、貴金属、美術品など、所有しているすべての資産をリストアップする作業が含まれます。
次に、銀行口座の整理を行います。複数の銀行に口座を持っている場合、それらの口座を整理し、必要ならば統合しましょう。
また、各口座の残高や取引履歴を確認し、最新の情報を保持しておくことが重要です。口座情報を整理しておくことで、相続手続き時に必要な資料を迅速に提供できるようになります。
また、財産の整理は、相続税の計算や遺産分割協議を行う際にも役立ちます。
遺言書を作る
遺言書の作成は、自分が亡くなった後の財産分配や家族の意向を明確にする重要な手段です。遺言書によって、ご自身が望む相続を実現し、法的なトラブルを未然に防ぐことができます。
遺言執行者の指定
まず、遺言書には遺言執行者を指定するようにしましょう。この人物は遺言の内容を実行し、相続手続きを円滑に進める役割を担います。遺言執行者は信頼できる人物を選ぶことが望ましいです。
推定相続人を遺言書に記載
次に、推定相続人をきちんと把握し、遺言書に記載することが必要です。これにより、相続人間での誤解や紛争を防ぐことができます。
財産の棚卸し
財産の棚卸しを行い記載漏れがないようにすることも大切です。不動産、預金、株式など、すべての財産を正確にリストアップし、遺言書に記載します。
定期的な遺言書の見直し
遺言書は定期的に見直すようにしてください。財産状況や家族構成の変化によって、遺言の内容を更新する必要があるかもしれません。法律では、遺言書は最優先されると定められています。これにより、遺言書に記載された内容が、相続において最も重要な指針となります。
遺言書を作成することで、ご自身が望む相続を実現することが可能です。これにより、家族間のトラブルを防ぎ、円滑な相続手続きの手助けとなるでしょう。
遺言書は法的に問題がないように専門家に相談し、作成することが最も重要と言えます。弁護士や公証人などの専門家の助言を受けることで、遺言書の法的な有効性を確保し、将来的なトラブルを防ぐことができます。
葬儀の計画を立てる
葬儀の計画を自分で立てることは、自分が亡くなった後、家族や親しい人々に混乱や負担をかけないために重要です。また、自分らしいお別れの方法を選択し自分の意志に沿った形で葬儀を行うことができます。
葬儀の形式を選ぶ
まず、自分らしいお別れの方法を選択することが大切です。
これは、伝統的な葬儀スタイルか、もっとカジュアルな形式か、自分の価値観や希望に合った葬儀の形式を考えることを意味します。
遺影の撮影
次に、遺影を撮影しておきましょう。
遺影は葬儀で使用されるため、事前に自分が望む写真を選んでおくことが望ましいです。これにより、遺族が急いで写真を選ぶ負担を軽減できます。
リストの作成
葬儀に呼びたい人々のリストも作成しておきましょう。
これには家族、親しい友人、職場の同僚など、葬儀に招待したい人々の名前を含めます。リストを作成しておくことで、遺族が誰を招待すべきかを判断する際の手助けとなります。
葬儀社や葬儀スタイルを決める
最後に、葬儀社や葬儀スタイルを事前に決めておいて下さい。
葬儀社を選ぶ際にはサービスの内容、価格、立地などを考慮し、自分の希望に合った葬儀社を選びます。
また、葬儀のスタイルについても、事前に決めておくことで、遺族が葬儀の準備を円滑に進めることができます。
お墓を用意する
お墓を選ぶ
まずお墓の種類を選択しましょう。一般的な墓石型のお墓、合祀墓、樹木葬など、さまざまな種類のお墓があります。それぞれの特徴を理解し、自分や家族の希望に合ったお墓を選ぶことが大切です。
例えば、伝統的な墓石型のお墓は、家族の歴史を継承する意味合いが強く、合祀墓や樹木葬は、維持管理の手間が少ないという特徴があります。
場所を選ぶ
次に、お墓の場所を選定します。これには、アクセスの良さ、環境、価格などを考慮する必要があります。また宗教的な要素や、家族の墓地がある場合は、その地域性も考慮に入れてください。
墓の購入
お墓を購入する際には、価格だけでなく墓地の管理者や運営方針も確認しましょう。また、購入契約を行う際には、将来の維持管理費用や墓地使用料などの条件も確認してください。
お墓の維持管理計画を立てる
最後に、お墓の維持管理計画を立てます。これには、定期的な清掃や修繕、年間の管理費用などを考慮に入れる必要があります。また、自分が亡くなった後の維持管理を誰が行うか、家族や親族と相談しておくことも大切です。
これらのステップを踏むことで、自分や家族が納得のいくお墓を用意し、将来にわたって安心してお墓参りができるようになります。
家族・友人との時間を作る
人生の終末期において、家族や友人との時間は非常に貴重です。
残された大切な時間は愛する人たちとの想い出を作りに充てましょう。具体的には以下が挙げられます。
家族や友人との食事会 | 家族や友人を招いて一緒に食事を楽しむことは、親密な時間を共有する素晴らしい方法です。お気に入りのレストランでの食事や、自宅での手料理を楽しむことで、温かい思い出を作ることができます。 |
写真やビデオを撮る | 家族や友人との集まりの際には、写真やビデオを積極的に撮影しましょう。これらは、後に大切な思い出として残り、家族や友人にとっても貴重な記録となります。 |
思い出話を共有する | 昔の話をしたり、共有した経験について語り合うことで、過去の楽しい時を思い出し、絆を深めることができます。 |
感謝の気持ちを伝える | 日頃言えなかった感謝の言葉を伝えることも大切です。家族や友人への感謝の気持ちを直接伝えることで、お互いの心に深い印象を残します。 |
これは自分自身にとっても、残される家族や友人にとっても大切な宝物となるでしょう。
エンディングノートにすべて書き記しておく
死ぬ前にすることを一通り終えたら、エンディングノートを作りましょう。
エンディングノートとは、自分の死後に残される家族や友人がスムーズに手続きを進められるよう、自分の意志や必要な情報をまとめたノートのことです。
このノートには、以下のような情報を記載するのがおすすめです。
葬儀に関する希望 | 自分の死後に行われる葬儀の形式、埋葬方法、場所など、葬儀に関する具体的な希望を記載します。これにより、家族は故人の意志に沿った葬儀を行うことができます。 |
遺言に関する情報 | 遺言書の存在とその保管場所について記載します。これにより、遺言書が迅速に見つかり、故人の意志が正確に反映されることが保証されます。 |
財産や資産に関する情報 | 銀行口座、不動産、保険、貴重品などの詳細を記載します。詳細情報があることで遺産分割や手続きがスムーズに進行します。 |
重要な書類の所在 | 戸籍謄本、保険証、パスポート、運転免許証などの重要書類の保管場所を記載します。これにより、必要な書類を迅速に見つけることができます。 |
医療に関する意志 | 延命治療の希望や臓器提供の意思など、医療に関する個人の意志を明確に記載します。これにより、医療従事者や家族が本人の意志に沿った判断を下すことができます。 |
個人的なメッセージ | 家族や友人への感謝の言葉、許しのメッセージ、愛情の表現など、個人的なメッセージを記載します。直筆の心のこもったメッセージが残されることになります。 |
自分の人生を振り返りながら、大切な人たちへの思いや願いをエンディングノートに記載することで、平穏な最期を迎えることができます。
親が亡くなる前にやること・聞くことチェックリスト
私たちの人生において、避けられないのが親との別れです。親が亡くなるというのは、誰にとっても避けられない現実であり、その時がいつ訪れるかは誰にも予測できません。
だからこそ、事前に親との会話を通じて希望や必要な情報を共有しておくことが大切です。
また、親の死後に後悔することを避けるためにも、親が生きているうちに聞けること、やれることを積極的に行うべきです。
ここからは、相続、金銭、葬儀・お墓、その他の面で親が亡くなる前にやること・聞くことを解説します。
終活を勧める話題を切り出すコツについては以下を参考にしてください。
参考:タイミングが重要!子から親へ、終活を勧める話題を切り出すコツは?|公益社
相続に関して
親が亡くなる前に相続に関する準備を進めることは、親の死後に発生する可能性のある相続問題や混乱を防ぐために非常に重要です。
以下のチェックリストに沿って準備を進めることで、親の財産や資産に関する正確な情報を把握し、適切な相続手続きを行うことが可能になります。
相続に関するチェックリスト
- 相続税に関する基本的な知識を身につける
- 親の財産や資産の概要を知る
- 相続財産を把握する
- 戸籍謄本を取り寄せる
- 各種名義の変更を行う
- 親に遺言書を書いてもらう
相続税に関する基本的な知識を身につけることで、税金の負担を適切に理解し、計画的に対応することができます。
親の財産や資産の概要を知ることは、相続財産を正確に把握し、適切な分配を行うために必要です。戸籍謄本を取り寄せることや各種名義の変更を行うことは、相続手続きを進めるために不可欠です。
また、親に遺言書を書いてもらうことで、親の意志に基づいた相続が可能になり、家族間のトラブルを防ぐことができるでしょう。
金銭に関して
以下のチェックリストに従って準備を進めることで、親が亡くなった後に生じる金銭的な問題を未然に防ぐことができます。
金銭に関するチェックリスト
- 親の銀行口座や保険契約の詳細を確認する
- 親の年金やその他の収入源について把握する
- 銀行口座からお金をおろす
- 親が加入している保険について確認する
- 定期預金や貸金庫を解約する
- 金融機関の口座情報や暗証番号を確認する
- 親の借金や負債の有無を確認する
例えば、親の銀行口座や保険契約の詳細を把握することで、相続手続き時に必要な情報がすぐに手に入り、円滑な手続きが可能になります。
また、親の年金や収入源についての理解は、将来の財政計画を立てる際に役立ちます。さらに、親の借金や負債の有無を確認することで、予期せぬ金銭面の負担から自身を守ることができます。
葬儀・お墓に関して
親が亡くなる前に葬儀やお墓に関する準備をしておくことは、親の最期の意志を尊重し、適切なお別れを行うことができます。
以下のチェックリストに沿って準備を進めましょう。
葬儀・お墓に関するチェックリスト
- 親の葬儀やお墓に関する希望を聞く
- お墓の有無や場所、維持管理について確認する
- 葬儀費用の準備と計画を立てる
- 親と遺影用の写真を撮りに行く
- お墓の承継者を決める
親の葬儀やお墓に関する希望を事前に聞いておきましょう。また、葬儀費用の準備や計画を立てておくことで、経済的な負担を軽減し、心に余裕を持って葬儀に臨むことができます。
遺影用の写真を撮りに行くことは、親との大切な思い出を作る機会にもなります。お墓の承継者を決めておくことで、親の死後のお墓の管理に関するトラブルを防ぐことができるでしょう。
その他に関して
親が亡くなる前に子供ができることは何も法的なことだけではありません。親と過ごす時間を確保することで、残された親子の貴重な時間を最大限に活用できるでしょう。
その他に関するチェックリスト
- 親が住んでいる家の片付けをする
- 人生の最期の時の意志を確認する
- 親との思い出を作る
- 親との写真をたくさん撮る
- 親の歩んできた人生について聞いておく
親が住んでいる家の片付けをすることは、親の生活を振り返り親の人生を理解する機会になります。また、人生の最期をどう過ごしたいか本人に確認することで、親の望む最期を実現する手助けになります。
親との思い出を作ること、写真をたくさん撮ることは、親子の大切な思い出として残ることになります。親の歩んできた人生について聞くことは、親への感謝の気持ちを深める良い機会になります。
親が亡くなった後に後悔しないためにも、親が生きている間にこれらのことを行いましょう。
まとめ
この記事では自分自身が死ぬ前にするべき終活のステップと、親が亡くなる前にするべきことを紹介しました。
終活は自分の人生を振り返り、整理することであり、家族に対する最後の思いやりとも言えます。
身辺整理、財産や資産の整理、遺言書の作成、葬儀やお墓の準備などを早めに行うことで、自分自身の意志を明確にし、家族に余計な負担をかけないようにすることができます。
また、親が亡くなる前に知っておくべき相続や金銭、葬儀・お墓に関する事項も重要です。これらの準備をしておくことで、親が亡くなった後の手続きや対応がスムーズに進み、家族間のトラブルを防ぐことができます。
終活や死と向き合うことは決して悲観的なものではなく、自分と家族のための大切な工程です。この記事があなたの一助となれば幸いです。